■2005/9/10(土) 愛聴盤紹介(2):テイト指揮ECO&内田光子のピアノ協奏曲26番”戴冠式”&27番

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第2回に選んだのがこれ。
録音は87年頃だったと思う。
テイト&内田によるモーツァルトPコンチクルスの一枚。
画像はジャケットがリファインされたものだが、持っているのは勿論旧盤である。
元来バロック辺りを演奏するECO(English Chamber Orchestra:イギリス室内管弦楽団)をテイトが指揮して内田と組んだこの企画は大変素晴らしいものとなった。
実際、セールス的にも大変良い結果を収め、フィリップスの看板シリーズとなったのであった。
個人的にもモーツァルトのピアノ協奏曲は彼らのものをおすすめする。

さて、肝心のCDの方であるが、これが素晴らしい。
演奏は実に初々しく、妙に気取ったところがない。
内田の演奏も流麗ではあるが、決して居丈高ではなく、どちらかと言えば控え目な演奏だろう。
けれども、モーツァルトの最後期の作品として実に完成度が高い演奏なのだ。
録音も素晴らしいの一言に尽きる。
ともすれば高音がピーキーになりがちな傾向があるが、しなやかな高域にコントロール出来れば溢れんばかりの情報量に驚かされるだろう。
その点、国産のSPでは少々再生が難しい場合があるかも知れない。
音自体はしっかりした芯があるが、それにゆったりとしたホールトーン(ロンドンのヘンリー・ウッド・ホール)が加わって大変色彩的な音世界を展開していく。
特にピアノの残響音の美しさは録音から約17年を経ようとしている現在でも少しも色褪せることがない。
オケは室内オケなので編成はさほど大きくはない。
けれども、必要にして十分な量感と力感、透明感を備え、内田のピアノと相俟ってグングン聴き手を引っ張って行く感じだ。
テイトの指揮も非常にわきまえたもので、決して誇張した感じがない、清清しいものだ。

個人的にはこのCDが数あるコレクション(笑)の中でも一番聴く機会が多かったと思う。
特に、SPの高域チェックには欠かせない。
このCDの高域がしなやかに再生されるシステム・・・例えそれが安価であろうが高価であろうが・・・それは間違いなく素晴らしいシステムなのだ!

本CDはこのように演奏と録音が一体となって素晴らしい音楽の世界を我々に紹介してくれる貴重な一枚である。
ちなみにこのCDはかの「レコード・アカデミー賞(レコード芸術主催)」を受賞した。
押しも押されぬ名盤である。
まだ聴いたことがないと仰る方に是非おすすめしたい。
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by danna307 | 2005-09-10 23:23