2005年 06月 29日
■2005/6/29(水) 理想のSPとは?その1
聴き手がリアルな音を求めるとき、そのシステムは大型化するのは必然だ。
勿論、音像の実物大な所とか音圧等、なかなか得難いもlのだろう。
けれども、大型化したSPはいい点ばかりではない。
大きな欠点として「音離れの悪さ」があげられる。
言葉で表現するのは難しいが、要するにSPの存在を否が上でも認識させられるのだ。
従来の「フロアー型」は常にこの問題と対峙して来たと言って良い。
そこで取り上げられるのが小型SPである。
いわゆる「ブックシェルフ」タイプがその典型。
リアルさは後退するけれども、SPの存在が薄れ、音の空間が醸し出される。
そして聴き手はフロアー型のイメージを抱きつつも幻想空間に身を委ねるのだ。
しかし、このタイプも常に人々を満足させられる訳ではない。
このようなマーケットの状況に反応して、最近売れているのが「トールボーイ」型である。
従来のフロアー型に比べて二回り程細身のシステムである。
乱暴な言い方をすれば前者2つの”いいとこ取り”したもの。
これは何もスタイル優先でそうなった訳ではなく、ちゃんと音響理論があるのだ。
つまり、前面投影面積が小さい方が豊かな音場が生成されやすいと言われているのである。
この10年(つまり、私がオーディオから多少遠ざかっていた期間)、このジャンルにおいて優れた製品がキラ星の如く登場した。
結局、人間の五感に訴えるものはなかなか結論が出ないものらしい。
ラーメンの味一つにしてもそうなのだから、オーディオの世界もなかなか難しそうだ。
私自身、トールボーイ型の製品は殆ど聴いたことがないので、まずはその辺りをじっくりと試聴してみたい気がする。
そのあたりで選択肢が変わって来るとは思いますが・・・