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■2005/12/2(金) ムーティ&VPO

少し前の話になるが、テレビでムーティの来日公演を観た。
オケはVPO(ウィーン・フィル)。

私はクラシックのコンサートに何回ともなく足を運んだが、これまでの最高のものは彼がフィラデルフィア管と来日した89年5月のサントリーホールでの公演だと思っている。
当時の彼はオーマンディの後任としてフィラデルフィアにやって来た頃で、フィリップスにブラームスの交響曲を録音していた。
このコンサートでも交響曲第4番が演奏された。
やや小柄ながらも、細めの洋服に身を包み、背筋をびしっと伸ばして矍鑠と指揮する彼の姿は同性の私からも見ても本当に惚れ惚れくらい格好良かった。
勿論、奏でられる音楽も素晴らしかった。

それから16年の月日が流れた。

画像を通して見る彼はやはり変わっていた。
イタリア人らしいと言ったらいいのだろうか・・・"少し"太っていた。
そして老眼鏡をかけていた・・・。
彼も今年で64歳、無理もないことだろう。
ステージでの彼は確かに風格が出て来てはいたが、私がムーティらしいと感じていたイメージはもはや存在していなかった。
正直、私はがっかりしたと言って良いかも知れない。

ムーティとしのぎを削った人間にアバドがいる。
最近の彼も本当に歳をとったとつくづく思う。
ムーティもアバドも業績は本当に素晴らしいものがあろう。
これには誰も異論があるまい。
けれども、彼ら2人はカラヤンやバーンスタイン、はたまたヴァントのような歳のとり方とはちょっと違うような気がしてならない。
これはあくまでも私の非常に主観的な見方ではあるが。

歳をとるのって本当に難しい。

P.S.
今回のVPOのメンバーには何と女性の姿がチラホラ!
これは今まで無かったことではないか。
さすがのVPOも時代の流れに対応せざるを得なかったのか。
by danna307 | 2005-12-02 00:34 | Comments(0)