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私はキース・ジャレットの音楽が好きだ。
彼とECM特有の音がまさにマッチしていることも大きな要因だろう。
特に82年以降のトリオによるスタンダード演奏はどれも素晴らしいと思う。
その中でも本日ご紹介する「Standards Live」は文字通りの”白眉”である。

個人的には「Still Live」が彼らのベストではないか、と長年考えていた。
演奏と録音が見事に両立した、本当に素晴らしいアルバムだ。
こちらは86年、ミュンヘンにおける収録。
しかし、内容と音の良さは大いに賞賛するけれども、個人的には2枚組なのが少々不満であった。
何故なら、盤を交換するのが面倒だからである。
しかも、それぞれの収録時間は比較的短い。
加えて、ピアノの音が少しばかり硬質。
空間の感じは大変良いのだが、もう少しピアノ自体の音に”丸み”が欲しい。
そう言う訳で、最近はこのアルバムを聴く頻度が下がっていたのである。

けれども、その代わりと言っては何だが彼らの別なアルバムを好んで聴いている。
それは最初にご紹介した「Standards Live」である。
このアルバムは彼ら(トリオ)の最初のライヴ盤。
確か85年、パリでの録音だっただろうか。
本作はスイングジャーナル社主催の「ジャズ・ディスク大賞・金賞」を受賞した名盤なのだが、彼らの演奏が既にこの時点で完成していたことが十分に窺われる。
何より彼らの若さ、エネルギー、センス・・・まさに絶頂期なのだ。
更に録音も実にいい。
ステージ上で聴く様なバランスで、ベースの量感をたっぷりとったもの。
勿論、ピアノの音も大変美しいし、且つ何とも言えぬ”丸み”があり、適度にカッチリしている。
ドラムスの音の輪郭も非常に好ましい。
実は本作が「SHM-CD」で再発され、今更ながらその完成度の高さを認識した次第なのである。
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<曲目>
1. 星影のステラ
2. ザ・ロング・ブルース
3. 恋に恋して
4. トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディ
5. 今宵の君は
6. オールド・カントリー

例の”病気”から奇跡のカムバックを果たした後のキースの演奏も確かに素晴らしいとは思う。
しかしながら、人間には誰でもピークがあろう。
その意味では、まさしく本作の頃がそうであったことは間違いない。

選曲のセンス。
曲順の良さ。
音楽の躍動。
大変しなやかなピアノ。
濃密この上ない3人のコラボレーション。
秀逸なジャケットデザイン。

まぁ、キースの唸り声が盛大に入っていることはご愛嬌として、それだけ彼が絶頂期を迎えていた証拠だとも思える。
彼の唸り声を嫌う方も多いが、そのような好き嫌いを超えた音楽がここにはある。

数あるライヴ盤の中でも一際輝く、まさに”金字塔”であると思う。
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by danna307 | 2009-02-27 23:03 | Comments(2)

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■曲目
1. モーツァルト作曲・ディヴェルティメント第15番K.287
2. 同・セレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525
(いずれも80年代のデジタル録音)

最近、このCDばかり聴いている(残念ながら国内盤は現在廃盤)。

以前はカラヤン・・・と聞けば「フ~ン」とそれっきりであった。
けれども、システムが替わったこともあり偶然聴いたこのアルバムで彼の演奏に見事にはまってしまった。

とにかく”流麗”かつ”甘美”な響きに魅了される。
ベルリン・フィルをここまで意のままに操れるのは本当に大したものだ。
今更ながら、彼の手腕とベルリン・フィルの素晴らしさに感銘を受けている私である。

カラヤンもモーツァルトも同じザルツブルクの生まれ。
これは神が与えた給うた偶然なのだろうか?
それはとにかく、モーツァルトのこの楽曲で紡ぎ出される音の素晴らしさと言ったら!
弦はしなやかで芳醇な響きに満ち、時にはさながら糸を引くが如く咽び鳴く。
音の空間はあたかも神聖であくまでも冷徹な印象ではあるが、前述の如く芳醇かつ濃厚な味わいに溢れている。
演奏を聴く者は、ただただこの素晴らしい音の洪水に身を任せるのみ・・・。

お勧めは「アダージョ(かの有名なベスト盤)」にも収録されている第3楽章だ。
尚、この楽曲は1960年代のアナログ録音の方もおすすめである。
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by danna307 | 2008-04-20 23:58 | Comments(2)

蛇足で恐縮だが、今日はこの秋初めての”木枯らし”が吹いた。
日中の暑さは相変わらずか、と思っていた矢先だった。
思えば11月も既に中旬。
冬の到来はもうすぐなのだろうか。

さて、今回はダイアナ・クラールの大ヒットアルバムのご紹介である。
私は恥ずかしながら本作で初めて彼女の存在を知った。
(もともとは彼女はカナダ出身でその時点で数枚のアルバムを出していた。尚、近年はイギリスポピュラー界の才人、エルヴィス・コステロと結婚したのは有名な話。)
それはFMから流れて来たタイトルチューン「The Look Of Love」だった。
ボサノバ調でハスキーなけだるい声は一瞬にして私を捉えた。
勿論、即刻このアルバム名を頭に刻み込んだのは言うまでもない。

本作の発売は2001年9月。
私が買い求めたのもほぼ同時期だったはず。
それ以来、一番聴く頻度が高いアルバムである。
それは演奏の素晴らしさと録音の良さが両立しているからに他ならない。
個人的には近年稀にみる充実度の高い作品だと思う。
プロデューサーは御大トミー・リピューマ。
(彼はナタリー・コールの「Unforgetable」等のプロデュースでも有名。)
アレンジはかのクラウス・オガーマン。
ストリングスはLSO(ロンドン・シンフォニー・オーケストラ)。
ずらりと並んだスタンダードナンバーだが、素晴らしいアレンジで美しく新鮮に聴かせる。
全くもって飽きることがないから大したものだ。
勿論、ダイアナ自身の素晴らしさがあるからこそ本作の充実度の高さがある訳だが、参加ミュージシャンの面々も言うことなし。

ダイアナ・クラールと言えば、どうしてもその容姿が話題になることも多い。
しかしながら、それはあくまでも彼女の特徴の一面に過ぎないのだ。
歌が巧くて実力もある女性であれば、美人であれば人気が出るのも当たり前だが、それだけでは済まないのが彼女の彼女たる所以なのだろうと思う。
歌の巧さはピカイチ、ピアノのタッチも絶妙・・・本当にジャズをする為に生まれて来たような才人なのである。
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■曲目
1. ス・ワンダフル
2. ラヴ・レター
3. アイ・リメンバー・ユー
4. クライ・ミー・ア・リヴァー
5. ベサメ・ムーチョ
6. ザ・ナイト・ウィ・コールド・イット・ア・デイ
7. ダンシング・イン・ザ・ダーク
8. アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル
9. ザ・ルック・オブ・ラヴ
10. メイビー・ユール・ビー・ゼア
11. アイ・シュッド・ケア

まずは聴いて頂きたい。
そして、ディープな彼女の世界に身を委ねて欲しい。

たまには深夜にお酒でも飲みながらリラックスしてどっぷりとジャズの世界に引き込まれるのもなかなかいいものだろう。
ただでさえ慌しい毎日を送っている私たち現代人にとって、そのような瞬間はとても大切なものだと思う。
そんなときに是非、手元に置いておきたい一枚だ。
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by danna307 | 2007-11-11 09:25 | Comments(6)

秋が深まって来ると、ジャズを聴きたくなる。
そして今年の秋はこのアルバム。
1996年3月30日に東京はオーチャード・ホールでの彼らのライヴの模様を収めたものだ。
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■曲目
1. It Could Happen to You
2. Never Let Me Go
3. Billie's Bounce
4. Summer Night
5. I'll Remember April
6. Mona Lisa
7. Autumn Leaves
8. Last Night When We Were Young/Caribbean Sky
9. John's Abbey
10. My Funny Valentine/Song
11. My Funny Valentine
12. Song

キース・ジャレットはこの後暫くして病気の為に活動を休止してしまう訳だが、このアルバムでも例によって綿密なコラボレーションを他の2人と繰り広げている。
彼らのアルバムは一貫してECMから出ているのだが、音的にそれぞれ異なっているのが大変面白いところ。
80年代の録音は割りと距離感を保ったもので、美しいホールトーンを伴ったものが多かったように思う。
それが90年代に入ると徐々に近接した音作りに変化して行った。
ライヴの熱気や演奏者の息遣いを伝える為ならそれも納得はいく。
しかし、個人的な好みを言わせてもらえるのなら、もう少しECM特有の”空間”を織り込んだ音にしてもらいたいと思う。
最近の傾向としては、要するにデッドなのだ。

個人的には80年代後半の「Still Live」がベストだと思うのだが、本作も肩の力が適度に抜けておりなかなか良い感じだと思う。
もっとも、聴く人によっては物足りなさを覚えることもあるだろうが、演奏と音質とが両立した非常に完成度の高い作品だと言えよう。

このアルバムはだいぶ前に買い求めたものだが、これまでそう頻繁に聴いていた訳ではない。
しかしながら、少し前にSPをバイワイヤリング接続に変更して以来、とてもお気に入りの一枚となった。
以前は上記の如く近接した録音に思われ、ホールトーンもそれほど感じられなかった。
今は微妙なホールトーンや楽器自体の響き、演奏者の息遣いもリアルに感じられ、埋もれていた音に新鮮な感動を覚えている次第である。
80年代の録音ほど残響音は豊かではないけれども、適度な距離感とリアルさを両立させた素晴らしい録音だと思う。

病気から奇跡的にカムバックしたキースは最近も意欲的にアルバムを発表している。
けれども、往年の輝きにやや翳りを感じるのは私だけではあるまい。
80年代後半のあのインプロビゼーション、あのスリリングな感触、ドラムの馬力、うねる様なベースライン・・・。
過ぎ去ったときは呼び戻せないが、素晴らしい演奏は我々はアルバムを通じて何回でも追体験出来る。

このような素晴らしい時代に生まれてこれたことに感謝したい。
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by danna307 | 2007-11-10 12:09 | Comments(2)

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久しぶりに愛聴盤のご紹介をしたら、続けて書きたくなった(笑)。
今回は私たちの年代(40歳前後)にとってはまさに”真打”の登場である。
ボズ・スキャッグスと言う名を聞いて「!」と思う方は紛れもなくAOR世代であろう。

このアルバムのジャケットのかっこよさ!
そして「こんな色男が歌うのか!」と正直驚嘆したことも覚えている(笑)。
”AOR”は一般的にはAdult Oriental Rockを指すと言われているが、正確なところはイマイチ不明である。
まぁ、簡単に言えば”都会的な洗練されたロック”であろうことは間違いない。
それはとにかく、ボズはもともとは泥臭いブルース系のシンガーであったことは良く知られているところである。
その彼が70年代後半にガラリとイメージを変え、AORの走りとでも言うべき作品群を次々と発表した(「Middle Man」や「Silk Degrees」等)。
バックはのちの「TOTO」の面々である。
そして、それらの集大成として81年に発表されたのが本アルバムである。

当時、私は田舎に住む高校生。
まだアナログレコードしか無い時代。
十分なお小遣いを持たない私はFMのエアチェックにせっせと励んでいた。
その強い欲求にこたえてくれる良質なプログラムがNHKで放送されていたのである。
(「軽音楽を貴方に」「サウンドオブポップス」「リクエストコーナー」等々。)
又、雑音に悩まされながらも、土曜深夜の「American Top 40」(ラジオ日本で放送・DJは湯川れい子)で流れるトラック3やトラック10に耳を傾けたものだった。
尚、この2曲はオリジナルアルバムには収録されていないが、80年代初頭を飾る名曲であることは間違いないと思う。

<曲目(何れも邦題)>
1. ロウダウン
2. スロー・ダンサー
3. ミス・サン
4. リド・シャッフル
5. ウィアー・オール・アローン
6. ハリウッド
7. トワイライト・ハイウェイ
8. ジョジョ
9. ハード・タイムス
10. 燃えつきて

収録された10曲は何れも素晴らしい、彼の代表ナンバーばかりだ。
個人的にはクルマのCMに使われた「7」やあまりにも有名な「5」、アレンジが最高の「8」辺りがとても好みの楽曲である。
因みに、私が本格的にボズの曲を聴いたのは、かの「クロスオーバーイレブン」のエアチェックからだった。
それも初代パーソナリティの富山敬の時代。
当時は確かにAORの勢いはもの凄いものがあった。
そして、ボズは81年当時、間違いなく時代の最先端にいたのである。

あの時代から四半世紀・・・。
このアルバムは少しも色あせていない。
かえって、最近のボズのアルバムの方が印象が薄い。
それも仕方ないことだろう。
一つの時代を彩った一人の人物。
やはり、彼は偉大だと思う。
蛇足だが、最近デジタルリマスター盤が発売されたが、私はそちらはまだ聴いていない。
噂では大幅に音質が向上したらしいと聞いている。
それ以前の盤は音質的にはお世辞にもあまり良い出来ではない。
その点においてはフリートウッド・マックをはじめとするワーナー系の音質は驚くほど充実している。
CBSの録音の特徴なのだろうが、スッキリし過ぎており、密度感が希薄なのだ。
けれども、81年当時はこれでも十分”Hi-Fi”な音源(アナログレコードはCDとは異なる音質だったのだろうか?)とされていたのを記憶している。

時代は流れた。
当時高校生だった私も今は齢40を幾つか越えた(苦笑)。
けれども、このアルバムの輝きと当時の鮮やかな記憶は今でも少しも失われてはいない。
音楽を愛する人間で良かった、と感じる瞬間だ。
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by danna307 | 2007-07-28 00:05 | Comments(2)

久しぶりの愛聴盤紹介である。
最近は再びポピュラーを聴く機会が増えている。
私の場合、どうしても高校時代前後に聴いたポピュラーが忘れられない関係上、今でも時折当時良く聴いたアルバムを取り出しては一人悦に入る・・・と言うことが多い(苦笑)。
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さて、今回はフリートウッド・マックのミラージュである。

<曲目(何れも邦題)>
1. ラヴ・イン・ストアー
2. キャント・ゴー・バック
3. ザッツ・オール・ライト
4. ブック・オブ・ラヴ
5. 愛のジプシー
6. オンリー・オーヴァー・ユー
7. エムパイア・ステート
8. ストレート・バック
9. ホールド・ミー
10. オー・ダイアン
11. アイズ・オブ・ザ・ワールド
12. 面影を抱きしめて

このアルバムは私が大学生の頃(82年頃)発売されたと記憶している。
このアルバムからは(例によって)何曲かのシングルヒットが生まれている。
「愛のジプシー(邦題)」をMTVのプロモビデオとともに思い出す方も多いのではなかろうか。
スティーヴィー・ニックスとクリスティン・マクビーのツインの女性ヴォーカルを前面に分厚いコーラスアレンジとポップで都会的、けれどもシンプルな佳曲揃いである。
リンジー・バッキンガムのギターも冴え渡っている。

基本的な評価は前作「tusk」の商業ベースの失敗を受け、それ以前の「Rumours」辺りへの回帰を狙ったものだと言われている。
従って、見方によっては往年の充実度は無い、と仰る方も多い。
又、スティーヴィー、クリスティン、リンジーの主要3人のバランスや方向性がややバラバラであることを指摘する向きも少なくはない。
しかし、そのような他人様の評価がどうだと言うのだろう!
音楽の良さは聴く本人の尺度で測られれば良いのだから!!

1982年頃と言えば、CDと言う新しいフォーマットの登場を受け、従来にない音質向上への取組みが図られていた時期でもあり、このアルバムも大変良い音がする。
従って、オーディオ的にも十分に満足できるものだ。
音楽ファンならずオーディオファンにもおすすめしたい。

前述の通り、コアなファンからは80年代以降のアルバムはオリジナリティに乏しい、との厳しい指摘を受けているが、私はここあたりから聴き始めたので全く違和感はない。
個人的には”陽炎”のアルバムタイトルとは裏腹に非常にまとまった一枚だと思う。
「Fleetwood Mac(邦題:ファンタスティック・マック)」や「Rumours(邦題:噂)」を推す人が多いのは分かるが、個人的にはまずこのアルバムをお勧めしたいと思う。
因みに、上記2枚は最近デジタルリマスター&未発表曲が一部追加された。
音質の向上は確かに著しく、一聴の価値(勿論、所有の価値も!)は十分にあると思う。
出来るものなら、「tusk(邦題:タスク)」や「Tango In The Night(邦題:タンゴ・イン・ザ・ナイト)」もそのような再発をして頂きたいものだ。
お願いしますね!ワーナー・ミュージック・ジャパンさん!!

★注:現在、本アルバムと「tusk」は国内盤は廃盤となっているが、アマゾン等で輸入盤なら簡単に入手可能だ。特に後者はリマスターはされていないがアナログLP2枚組がCD1枚に収録されている。
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by danna307 | 2007-07-27 10:08 | Comments(0)

私はブラームスの交響曲が大好きです。
その交響曲は1番から4番まで4曲あるのですが、いずれも名曲揃いです。
ブラームスと言えばロマン派の代表。
ドイツ的な構造美と歌心溢れる甘美なメロディを兼備した素晴らしい作品群なのです。

さて、今日ご紹介するのは、かのバーンスタインがウィーン・フィル(VPO)を振ったもの。
81年のムジークフェラインザール(ニューイヤーコンサートが開催される有名なホール)でのライヴ録音です。
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VPOらしい”いぶし銀”の音色・・・いや”むせび泣く”響き・・・と言った方が適切でしょうか。
そうしたいかにもVPOらしい典雅な響きを存分に堪能出来るCDです。
現在の発売元はユニヴァーサル(グラモフォンレーベル)。
確かに録音は20年以上前のものですが、紡ぎ出される音楽は本当に素晴らしいものがあり、聴く者をぐいぐいとひき込んで行きます。
さすが「レコードアカデミー賞(音楽の友社主催)」受賞作品だけあります。

ここにご紹介したジャケットは最近の再発モノのものです。

それぞれの印象は次の通りです。

★第1番:流麗な響きは特筆される。VPOの最高の演奏の一つと思われる。
★第2番:録音の良さは1番と双璧。バーンスタインとしては比較的抑えた演奏。
★第3番:録音はややデッドだが、却って生々しい。大変叙情的な演奏。
★第4番:録音は若干渋め。少し低域が軽い感じがするもVPOらしい重厚さが横溢。

個人的には第3番を本当に何回も聴きました。
最近は原点回帰と言うことで第1番を好んで聴いています。
このような演奏は私たち人間の心を限りない優しさで癒してくれるようです。
それは、まさに”音楽の素晴らしさ”を具現化したものと申せましょう。

バーンスタインはマーラーの解釈でとりわけ大きな評価を得ていますが、このブラームス全集もそれに劣らぬ高い評価を得ています。
私自身もこの全集は彼の金字塔である、と思っております。

最近のCDは面白くないと感じている方には是非おすすめしたい全集です。

以下、余談(笑)。

★ムジークフェラインザールは所謂”シューボックスタイプ”と呼ばれるホールである。
これは直方体のホールで間接音が豊かな傾向があり、録音も大変豊かな響きが特徴。
よく言えば芳醇、悪く言えば混濁と言う側面もあるが、大変濃厚な音色はまさに私好み。

★対するベルリン・フィルの本拠地であるベルリン・フィルハーモニー・ホールは所謂”ワインヤードタイプ”と呼ばれ、緩やか且つなだらかな曲面を用いたもの。
これは東京のサントリー・ホールのお手本になったのは有名な話である。
音響的には均一な音色を狙ったものだが、時としてエネルギー分布があまりにも均一化され過ぎることによる響きの薄さが指摘されている。
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by danna307 | 2007-01-19 23:17 | Comments(0)

今回ご紹介するのはケイコ・リーの「Beautiful Love」です。
発売は1997年6月(発売元:ソニー・ミュージック・エンターテインメント)。
1995年にデビューした彼女の3作目。
ハスキーな声質と独特の声色の低さが彼女の世界だと言えましょう。
彼女は2003年にスウィングジャーナル誌主催の読者人気投票で女性ヴォーカル部門をはじめ主要3部門で1位を獲得し、それ以来2005年まで女性ヴォーカル部門では9年連続で第1位の座を占めています。
但し一部で言われているように彼女の英語の発音は?と感じることも少なからずあるのも事実。
まぁ、これは好き嫌いの問題かも知れません。
そう言った側面がある彼女ではありますが、このアルバムは本当に素晴らしいと賞賛に値するものでしょう。

そして、このアルバムは個人的に彼女のベストではないかと思います。
理由は簡単で、演奏と録音の両方でこの作品が最高だと感じるからです。
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<曲 目>
1.ビューティフル・ラヴ
2.ア・タイム・フォー・ラヴ
3.マイ・ロマンス
4.想い出の夏
5.ユーヴ・チェンジド
6.いそしぎ
7.ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト
8.エンド・オブ・ア・ラヴ・アフェア
9.アイル・ビー・アラウンド
10.ゴー・アウェイ・リトル・ボーイ
11.ラヴ・イズ・オール・ゼア・イズ
12.イフ・イッツ・マジック

まず、演奏ですがゲスト参加のアート・ファーマーが素晴らしい。
冒頭の「1」からその演奏に打ちのめされます(笑)。
曲そのものは大変静かなのですが、彼のトランペットが入って来た途端、スタジオの空気が限りなく透明に変化していくようです。
これはまさにアート・ファーマーのキャリアと才能が成せる業だと言えましょう。
他にも彼は素晴らしい演奏を聴かせてくれますが、やはりこの曲が最高だと思いますね。
個人的には落ち着いた渋いピアノで始まる「2」やゆったりしたリズムが印象的な「6」、ギターのアタック音が大変刺激的な「7」もなかなかの出来を見せます。
アルバムは全体的に寛いだ雰囲気で、「これがジャズだ~!」と言う感じではありません。
けれども、楽曲の良さは勿論、素晴らしい演奏と大変クリヤーな録音が揃った以上、他に何を欲すると言うのでしょう!
したがって、一日の終わりにお酒を飲みながらリラックスしたい時等にとてもしっくり来る作品だと思います。
いずれにしても収録された曲の数々は非常に完成度が高く、思わずため息が出る程です。
ソニーは本当にいい人材を得ましたね!

私はオーディオ好きですからどうしても録音のクオリティにはこだわってしまいます。
したがって、ポピュラーのジャンルとなるとなかなか食指が動くアルバムが少なくなってしまうのですね。
けれどもこのアルバムは本当に気に入っており、今迄何回聴いたか定かではありません。
ジャズはちょっと・・・と思っている貴方に是非聴いて頂きたい、そんなアルバムです。
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by danna307 | 2006-11-25 23:22 | Comments(0)

今日から「音楽」カテゴリーから「愛聴盤紹介」のコーナーを独立させました。
更新頻度は多くはないかとは思いますが、個人的に”これは!”と言うディスクをCD、DVD分け隔てなくご紹介していきたいと思います。
さて、6回目の本日はバーンスタインのマーラー(グラモフォン:発売元ユニヴァーサルクラシック)です。
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おすすめするのは交響曲第4番。
別名「喜びの歌」と言われています。
録音は1987年6月。
バーンスタイン晩年のアムステルダムに於けるライヴ録音となっております。
バーンスタインのマーラーと言えば、独特の重さを伴った解釈が有名です。
特に比較的テンポを遅くとり、泥沼のような混迷を極めたマーラー観が見え隠れする・・・そんな評判が聞こえて来るようです。
これは同様に今は亡きクラウス・テンシュテットの解釈にも相通ずる一面があるのではないでしょうか。
そもそもバーンスタインはマーラーと同じユダヤ人であり、彼等でなくては到底理解し得ない、深い部分での捉え方と言うものがあるのかも知れません。

何はともあれ、ここ10年で一番私が聴いている一枚なのです。
録音は僅かながら古さを感じさせるものではありますが、デジタル録音の良いところが随所に出ている、そんな感じです。
一言で言えば、ロイヤル(当時はアムステルダム)・コンセルトヘボウ管弦楽団の独特の音色が存分に楽しめます。
同オケはぞの本拠地であるアムステルダム・コンセルトヘボウ(要するに専用ホール)の音響的特徴が大いに録音に影響することが知られています。
つまり、このホールにはややくすんだ渋めの残響音があるのです。
それはサントリーホールのような澄んだ残響音ではありません。
古い木造建築物のみが持ち得る、独特の音と申せましょう。

曲全体が聴き所満載なのですが、敢えて言うならば第一楽章が素晴らしい。
マーラーとしては比較的小編成のオケとなっており、その分、聴きやすい、かつ明るめの曲です。
小編成ならではの弦楽器の織り成す陰影や音のさざめきが誠に清々しさを伝えます。
ところどころに入るピチカートも大変効果的で、オーディオ的にも思わず頷いてしまいます(笑)。
打楽器の類もあまり入らず、ひたすら弦楽器と木管楽器のコラボレーションに彩られていきます・・・。
前述のホールトーンも本当に美しく、消え入るような弱音も怒涛のような全強奏もただただ圧倒的な表現力で押し寄せて来るのです。
バーンスタインの解釈は決して派手さや重々しさが勝ったものではなく、実に端正かつ入念な仕上がりを見せます。
そして、私はこの曲の第1楽章を聴くと「ああ、クラシック音楽は何て素晴らしいんだ・・・。」と賛嘆の念を禁じ得ません。

ところで、第4楽章のボーイソプラノの起用は賛否両論を巻き起こしたのも記憶に新しい所ですが、個人的には何の違和感もなくすーっと耳に入って来ます。
そしてやがて音はだんだんと小さくなっていき静寂の中へと聴く者を導いて終わります。

マーラーの楽曲は確かに重々しいものが多い。
おまけに曲全体の抑揚が大きく、普通の交響曲を聴き慣れた方々には一種異様な印象をも与えるかも知れません。
けれども、この曲は大変愛らしい、清々しい曲だと言えましょう。
マーラーの入門用の1曲として絶好の1枚かと存じます。
今は値段も下がって(ジャケットは旧盤のもの)大変買い易くなっており、おすすめです。

必ずや、貴方のマーラーの世界への道標となることでしょう!
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by danna307 | 2006-11-24 16:19 | Comments(0)

る気になった、と言った方が良いかも知れません。
ここのところ結構忙しい毎日が続いて、とてもDVDなんぞ引っ張り出す気にもなれなかったのです(苦笑)。

それはとにかく、観たDVDは”いつもの”ソフト達。
数あるDVDの中で、観るモノはある程度決まっているものです。
それらは今日観た3枚を含めて、10枚にも満たないかも知れません。

1枚目、イーグルス。
言わずと知れたMTVのアンプラグドライヴの一つです。
1曲目の「Hotel California」が始まった途端、体内のオーディオ好きの血が騒ぎます。
鮮明な画質と透明な音質・・・もう最高!
1時間半以上の収録時間はちょっと長過ぎるかな、と言う気もしますが、それはわがままでしょう。
メンバーの本当に嬉しそうな面々も観ているこちらまで楽しい気分になります。

2枚目、フォープレイ。
これも本当によく視聴して来た1枚です。
現在星の数ほどの音楽ソフトが世に出回っていますが、私の中では相変わらずベスト3に入る画質音質演奏の3拍子が揃った名盤だと思います。
今はメンバーではなくなったリー・リトナーをはじめ、ボブ・ジェームス、ネーザン・イースト、そして御大ハービー・メイソンの華麗なる名人芸が満喫出来ます。
さらにゲスト陣も豪華で、チャカ・カーン、フィリップ・ベイリー、フィル・ペリーとまさに百花繚乱。
このDVDの1曲目の「Wish You Were Here」が始まった途端「生きてて良かった」と言う気分になります。
このグループはCDでも素晴らしい演奏が聴けますが、このDVDは本当に至高の1枚と言えましょう。
(蛇足ですが、フォープレイはやはりリー・リトナーがいた方がそれらしいと感じます。)

最後はパット・メセニー。
10年ほど前あの「アドリブ」誌でベストライヴビデオに選ばれたものです。
現在のパット・メセニー・グループは大幅にメンバーが入れ替わっていますが、個人的にはこの時期がベストだと思います。
ポール・ワーティコの繊細なドラミングとペドロ・アズナールの透き通ったヴォーカルは絶対聴きモノです。
このDVDでは2曲めの「Have You Heard」が最高です。
この曲の為にこのDVDを買ってもいいくらいだと思います。
やや玄人好みに振ったカメラアングルも特筆されます。
フィルム調の画質は結構ひき付けられますが、音質はやや低域が軽く感じられます。
これはスティーヴ・ロドビーが殆どウッドベースを弾いていることも大きく影響しているものと思われます。
そう言う点では、このDVDをフロアー型スピーカーで視聴してみたいとついつい思ってしまいます。
ああ、38cmウーハーではどう言う表現をするのだろうか・・・。

至福のひとときでした。
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by danna307 | 2006-10-01 21:51 | Comments(0)