昨日は早朝から鹿児島市内まで出張し、深夜までよく働いた一日であった。
その合間をぬって”koji4432(以下k氏)”さん宅を訪問させて頂いた。 記憶を辿れば昨年の5月以来になる。 さて、今回の目的は昨年、氏が導入されたデジタルイコライザーの効果を聴かせて頂くことである。 氏によれば、まずまずの効果が認められ一応の満足感が得られているとの弁であった。 お使いのデジタルイコライザーに関しては、ユーザーの反響がもの凄いらしい。 まぁ、ユーザー側に導入にあたっての決意と調整に関する粘り強い努力が必要なのだろうと思う。 春の気配も少しずつ感じられる午後、氏のお宅のチャイムを鳴らした。 「こんにちは!」 いつもの氏のお言葉、そして、いつもの柔和な表情でお迎え頂いた。 そして、いつものリスニングルームに通された。 部屋にはこれまたいつもの2脚のソファとテーブル類、目の前には「ルーメンホワイト」や「グラスマスター」、左側には「コニサー」のアンプ類や「SCD-1」及び「dcs」のコンバータ、更には「アマゾン」のアナログプレーヤー等が整然と置かれている。 そう、いつもの快適なエアボリュームたっぷりの空間だ。 広い部屋を贅沢に使う・・・オーディオ好きなら誰しも夢見ることだろう。 この部屋にお邪魔させて頂く度に、既に良い音が奏でられる予感に満ち満ちていることに私は気付くのだ。 早速、氏の愛聴盤を試聴させて頂く。 まずは「岩崎宏美ベスト」から。 おお、この音は・・・ 思わず言葉を失った。 かのJ・コルトレーンの演奏スタイルは”sheets of sound”と呼ばれる。 つまり音と音の隙間がない、音が洪水の如く溢れ出る、その様な意味だ。 k氏の音はその言葉と確かに同意義だが、遥かにソフィストケイトされた音なのだ。 両SPの間には、まさにステージが出現する。 それは、オーディオ的な魅力に溢れた、大変立体的であると同時にリアルなものだ。 しかしながら、決して刺激的な音ではなく、実に自然な音なのだから感心する。 そして、尚且つしなやかで空間表現が大変素晴らしい。 音の立ち上がりが十分に速く、音の立下りも消え入るように美しい。 特にリアルさとしなやかさはなかなか両立出来ないものなのだが、まさに絶妙な按配なのだ。 ・・・・・・・ これは決してデジタルイコライザーのみの効果ではあるまい。 勿論、物理的にはその装置が無ければこの音は表現出来まい。 けれども、それを含んで氏が様々な試行錯誤の上に到達した”総合芸術”なのだと思う。 文章にしようとすれば、感動は途端に陳腐なものになってしまう。 しかしながら、予想を遥かに超えた音に、無意識に拍手喝采を送っていた私であった。 程なく、当方持参のソフトを聴かせて頂く。 まずは、今井美樹の「I Love a Piano」。 まず、素晴らしいのはピアノの響きだ。 音の厚みと音色、響き、この3要素がくまなく完璧に表現される様は圧巻である。 これに人の声が加わると、まさに”天上の響き”となるのだ! 勿論、室内楽のリアルさも特筆ものだ。 等身大の演奏者たちが眼前に現れる様は、オーディオ的愉悦に溢れていると言える。 しかも、実に音楽的な音なのだから思わず聴き入ってしまう。 要するに、実際のコンサート会場にいるような錯覚に陥ってしまう訳だ。 加えて、オーケストラのスケール感溢れる音も筆舌に尽くし難い。 広大なダイナミックレンジを軽々と表現し、各ユニットが一体となって非常に理性的な音の洪水を届けてくれる。 私はまさに、”至福の時”を感じたのであった。 私なりにこの素晴らしい音の要因を考えてみた。 まず、聴感上のSNが素晴らしく良いことがあげられるだろう。 以前、私はエソテリックのCDPを使っていた時期があり、その当時、静寂から音が立ち上がる様に驚いた記憶がある。 けれども、氏の場合はそれとは大きく異なるようだ。 まず、音が自然である。 SNが良い場合、ともすれば不自然且つクール且つ明晰過ぎる音が賞賛されがちだ。 その一方で演奏の熱さや届けられる感動は、やや暖色系の音の方が訴求するように思える。 氏の場合、その双方を絶妙なバランスで昇華させているのだ。 これには正直、恐れ入った次第。 2つめに、音場型SPの活用があげられると思う。 私は音像型SP追求派だが、そのような”イデオロギー”を超えた、ある意味”絶対真理”に氏は到達された観がある。 今回の試聴ではSPのもともとの特性がさらに引き出され、まさに”SPが消えた”空間を味わうことが出来た。 これはなかなか稀有なことだと思う。 SPの使いこなしはその人の考え方を色濃く反映するものだが、氏の目指す音の方向性が理解出来たような気がした。 もう1点は、やはり機器の性能を上手く引き出していることだろう。 氏のお使いの機器はかなり高価なものだが、その素性を十分に知り特性を引き出す・・・。 まさにオーディオ的プロデュースである。 そこには氏の膨大な経験値とたゆまぬ努力と夥しい数の試行錯誤があったに違いないのだ。 基本的に音を引き締める方向だと思われるが、音の滲みやピークディップを極力排除し、純粋に音楽のみを抽出しようとする姿勢は時には厳しく、時には暖かくあるはずで、それは並みの人間が出来る技ではない。 今回、氏のシステムの音を聴かせて頂き、ただただ奏でられる音に対して率直に感動した私であった。 では、氏の目指す音はどのようなものなのか。 これは氏に直接お尋ねしたので、そのお答えをご紹介して本日の終わりとしたい。 「私は聴く音に関して、スピードがあり、心にすっと入って来る様な音を目指しています。」 今後の私の糧としたくなる、実に含蓄のあるお言葉である。 氏には心から御礼を申し上げるとともに、今後の更なる飛躍を祈願する次第である。 同時に、氏の様な方が当地の比較的近くにいらっしゃる”奇跡のような偶然”にも私は感謝しなければなるまい。
今日の記事のタイトルって、何かユーミンの某曲みたいだね(笑)。
さて、私はオーディオ趣味をはじめてかれこれ四半世紀以上になる。 そして、所謂”物欲”も人並み以上にある方だと思う。 結果、これまでの人生において様々な愚行の数々を繰り返して来た。 まぁ、趣味にどっぷり浸かった経験が貴方におありなら、多分お分かり頂けることだろう(苦笑)。 しかしながら、最近のオーディオ界を俯瞰するに、なかなか「これは!」と言う製品が見当たらないように感じてしまうのである。 別に”枯れてしまった”訳ではない。 そう、決して歳のせいでもないと思うのだ。 こんな風に感じる人間は、多分他にも結構いらっしゃるのではないだろうか。 オーディオの世界は今、インフレが進行し過ぎた感がある。 そして、良識あるジャーナリズムの不在。 あまりに直接的な(価格崇拝的な)ヒエラルヒー。 まぁ、100%そうか、と言われれば確かにそうではないかも知れないけれども、トレンドとしては否定出来まい。 私は80年代のロマンチシズム溢れる製品群を今でも忘れることが出来ない。 人間は勿論、産業界だって恐らく”ピーク”と言うものがあろう。 今更、バブルがどうのこうのと言う気持ちはないが、オーディオ的には80年代は一つの黄金期だったことは間違いないと強く思う。 80年代、寝ても覚めても欲しくてたまらないオーディオ機器のことを考えていた頃の自分が妙に懐かしい。 現在のオーディオ界に対し、誠に残念ながら私は殆ど、ときめかなくなってしまったようだ・・・。 ★筆者注:勿論、少数ながら良心的な製品も確かに存在することだけは言及しておきたい。 ★ご参考までに、次のとても良いブログをご覧頂きたい。 「KRELLのブログ」
巷は”3連休”の真っ最中。
今日は仕事の合間に久しぶりにまずまずの音量で音楽を聴いた。 個人的には現在のシンプルなシステムに大変満足している。 特にクレルのアンプとATCのSPが織り成す濃厚な世界はまさに私にジャストフィットだと思う。 勿論、夜間はこのようなことは絶対にしない。 それは常識人として当然のことだ。 やはり、音のシャワーを浴びるのはいい。 ソフト2枚程度の時間だが、至福のときであった。 ![]() (この写真は本日の記事とは特に関係ないので念の為・笑)
オーディオ好きの方ならご存知であろう「ステレオサウンド(以下SS誌)」。
そう、高価な製品のオンパレードで知られるオーディオ季刊誌である。 私は20代の頃から、一貫してこの雑誌を講読して来た。 少なくともこれまでの冬号は欠かさず買い続けた。 なぜなら、その号に掲載されている”ベストバイ”の記事を読みたかったからだ。 期待に胸を躍らせながら、ページを開いたことを良く覚えている・・・。 今回はその冬号も遂に買わなかった。 こんなことは初めてである。 私もよい歳になった。 一方、SS誌の内容も変わったのも事実。 口の悪い方々からは”高価なカタログ本”とも呼ばれているとか・・・。 さすがの私も、現在の状況ではそのような意見を全否定することは出来ないと思う。 そもそも、趣味性が高いことと(その対象が)高価であることは必ずしもイコールではなかろう。 もう少し、真摯な紙面作りをして頂けたらと最近は強く感じるようになった。 ネットの情報が全て正しいとは思わないが、情報の鮮度は勿論、バランスや最後の砦である価値観までもが負けていると思えてならない。 旧来のメディアはその特徴を最大限生かして、他人には簡単には真似出来ないようなことをして欲しい。 経営的に色々厳しくなっているのは分かる。 けれども、「NAVI」や「スイングジャーナル」等の休刊と同じく、この雑誌ももう少し何とかならないものだろうかと思うのだ。 そして、私は心に決めたのであった。 「おお、これはなかなか素晴らしい!」と思う様な記事がガンガン載るようになるまではSS誌は買うまい、と。 けれども、これは、正直私自身もとても残念なことなのだ。 致し方あるまい。 ★以下2月9日追記 私がSS誌で「これは面白い!」と感じたのは162号(2007年春号)が最後である。 特に特集2(B&W「CM7」、ATC「SCM19」、HARBETH「HL Compact7ES3」、ELAC「FS210A」等をはじめとするベストバイSP7モデルの組み合わせ記事)がなかなか良かった。 当時、この特集を穴が開くほど読んだ記憶がある。 今は只々、懐かしい・・・。 ![]()
私はハーベス社のSPを2回所有したことがある。
1回目は「HL5」で1990年頃。 駆動したアンプはあの「A-1(ミュージカル・フィデリティ社製)」。 CDPは「B225(ルボックス社製)」。 2回目は「HLCompact7」で1995年頃。 そのときのアンプはオーラ・デザインの「VA-50(50W×2)」。 CDPはクォードの「QUAD66」だった。 そのいずれの音は、今思い出しても大変良いものだったと思う。 誰しも人生において、大なり小なりの後悔があるものだが、これら2つのシステムは本当に手放してしまったことを悔やんでいる私なのだ・・・。 まぁ、その辺のお話は今日の本題ではない(苦笑)。 当時使った2つのハーベスのSPについて綴ることである。 まず、「HL5」について。 おぼろげな記憶を辿れば、日本にハーベス製品が入って来た当初からこのシリーズは存在していたと思う。 最初は「HLモニター」とか何とかと言うネーミングが付けられていた。 サイズは一貫して700mm弱であり、大型ブックシェルフであった。 それは恐らく、イギリス等の一般的な家庭で使用可能なギリギリの大きさであったろう。 このモデルから、以前のやや貧弱な印象の仕上げは大幅にリファインされ、所有する喜びも与えるモノへと変貌した。 何より、その潔いまでのシンプルな造形。 そのシンプルさを引き立てるセンスの良い仕上げ。 加えて一見、何の変哲のないユニット構成。 私は外観からすぐさま「これは良いSPに違いない!」と確信したのだった。 まぁ、経年変化でボロボロになってしまうサランネットはご愛嬌だったが。 オーディオ製品はルックスも確かに大切だが、肝心なのはやはり音であるのは間違いない所。 その点「HL5」は期待を遥かに上回る音を奏でてくれた。 特筆すべきは、その豊かな鳴りっぷりであった。 音色としては極々普通なのだが、非常に自然で落ち着くのである。 (多分、楽器や自然界に存在する音の類に近かったのであろう、と推測される。) 全体の作りが少々ヤワかったとか、エンクロージャーを故意に鳴かす設計であるとか、パルシブなソースは苦手だとか、そう言うことはもはや問題では無かった。 十分な低域に支えられ、充実した中域、やや控えめであるけれども必要十分な高域・・・言葉で表現すればこのようになるだろうか。 それは以前使っていたフロアー型SPをもある意味凌駕する音だったのだ。 誤解を恐れずに言うならば、ほどほどの大きさのSPでありながら、部屋の空気を振動させることの出来る製品だった訳だ。 必然的に、私の部屋はコンサートホール然となり音楽にどっぷり浸れたのは言うまでもない。 私は当ブログでいつも次のような言葉を用いる。 ★陰影のある音。 ★実際のコンサートの如き生々しい音(適度な混濁感のある音)。 ★弦楽器のさざめきを表現する音。 ★ホールの空間を表現する音。 云々。 このときの音はまさにそれであった。 物理的に言えば、CDPのレンジがナローであるとか、アンプの出力が小さい(A級20W×2)とか、SPの低域のスピード感がやや劣るとか、色々あろう。 しかし、私にとっては唯一無二の音だったのは間違いない。 当時の音を振り返るとき、私は”薫り立つ音”と表現している。 それは、例えば森の中を散策するときの木々の匂いに近い、と形容出来ると思う。 私は足掛け四半世紀以上、オーディオ趣味を続けている。 けれども、手許にはずっと納得出来るような装置があった訳ではない。 ”山”があれば”谷”もあったのは勿論である。 そのような私が未だにこの趣味を継続出来ているのは、このときの音を再現するか超えたいと思っているからに他ならない。 それほど「HL5」の音は私の感性に深く訴えてくれたのだ。 私はこのような素晴らしい経験をすることが出来たことに、ただただ感謝している。 思うに、このような経験は”美しいまま”にしておくことが肝要なのかも知れぬ・・・。 嗚呼、今回はついつい話が長くなってしまった! 「HLCompact7」のお話は次回にしたいと思う。 ![]() ★画像は「オーディオの足跡」様からお借りしました(詳しい仕様も同サイトでご覧になれます)。
今日はクリスマスである。
皆さんは如何お過ごしだろうか。 当地も昨日からグ~ンと冷え込んで来て「ああ、年末だなぁ」と言う印象である。 さて、本日の話題はそれとは全く関係ない(笑)。 先日”photobauhaus(以下”bau”さんと呼ばせて頂く)”さんのシステムについて触れたのだが、氏はハーベスのSPをお使いだ。 確か「HLCompact」だったはず。 このSPは80年代末に登場し、数え切れない程の大きな賞賛を得たモデルである。 一言で言えば”ブックシェルフSPの革命”を起こしたのだ。 勿論、ブックシェルフ型SPはそれまでも多くの製品が存在した。 しかしながら、それらはあくまでも”フロアー型SPのサブ”としての役割を担っていたと言える。 そのような状況をこのSPは根底から覆したのだ。 その要因はただ一つ、適度なサイズと豊かな音楽性の両立だろう。 ハーベス社はこのモデルから設計者が代わった。 それはアラン・ショーと言う人物である。 当時の彼は確か30代だったと記憶している。 一言で”豊かな音楽性”と言っても、いよいよデジタル音源の登場と言う頃であり、設計段階ではコンピュータ解析も随所に用いられたらしい。 まぁ、最終的にはエンジニアの気の遠くなるようなヒアリングによって音決めされたのだろうけれども、ぞれまでの同社の製品とはその生立ちが大きく異なっていたことは間違いない所だろう。 当時はバブル期の真っ最中。 にも拘わらず、このような良心的な製品が大ヒットしていたことは、ある意味オーディオ界の奇跡と言えるかも知れない。 当然、このSPを現在でも愛用されている方は(”bau”さんをはじめとして)結構多いだろうと思う。 その音は発売から20年以上経過した今でも全く色褪せないものだ。 実際、私の友人”I”もかなりの年数をこのSPと過ごしており、時折、その音を聴かせてもらう機会があるのだが、いつ聴いても素晴らしいと感じる。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 私はハーベス社のSPには特別な思い入れがある。 そして、これまでのオーディオ遍歴において「HLCompact7」と「HL5」と言うモデルを実際に所有したことがあった。 そのどちらもとても良い音を奏でてくれた。 けれども、当時の私はその本当の良さを理解していなかったのだと思う。 これは私の人生において、数少ない後悔の一つなのだ・・・。 あれから約四半世紀。 時間は流れた。 現在「HLCompact」は「HLCompact7ES-3」として多少地味ではあるけれども、変わらぬ良い音を届けてくれている。 それはインフレの嵐が吹き荒れる昨今のオーディオ界において、ひっそりと咲く一輪の百合の花の如きである。 次回では「HLCompact」を含めた、私が所有したハーベス社の2つの製品の音とその佇まいについて綴ってみたいと思う。 ![]() ★画像は「オーディオの足跡」様からお借りしました(同サイトではHL-Compactの詳しい仕様もご覧になれます)。
先日、当ブログのリンク先である”photobauhaus”さんからご質問を頂戴した。
曰く、SACDPを導入したいのだが、デノンの「DCD-1500SE」はどうだろうか?と言うもの。 確かに、同モデルは8万円前後の中級機として大変好評を博していると聞く。 又、マランツの「SA8004」と言う、これまた評判の良い製品もある。 今回は、氏への私なりの回答と言うカタチで記事を綴ってみたい。 前もってお断りしておくが、例によって今回の記事もあくまで私個人の偏った主観に基づくものである。 ★デノン製「DCD-1500SE(以下”1500”と呼称)」 ![]() ★マランツ製「SA8004(以下”8004”と呼称)」 ![]() ★個人的なインプレ等 (1)デザイン コンサバな1500、モダンな8004。 個人的には前者が好きだが、これは好みの問題だろう。 ただ、アキュフェーズ然としたゴールド系のカラーはちょっと何とかして欲しい気分ではある。 (2)操作性 両機とも大差ない。 デジタル端子やUSB端子等、抜かりはない。 これらは安心しておすすめ出来る重要なポイントの一つだろう。 (3)リモコン どちらもリモコンが付属しており、基本的な操作はOK。 私自身はそれで十分である。 (4)音の傾向 1500は分厚い低域を基調としたピラミッド型の音だが、若干高域がハスキーだと感じる。 従って、弦楽器は僅かながらブラスを帯びた音色に感じることがある。 後はこのメーカーらしい量感ある音作りをどう捉えるかだろう。 一方、8004は高域が華やか過ぎるとか、低域が軽いとか、そんな印象は特に感じない。 大変安定したフラットな音だと言える。 それは即ち、情報量溢れる音だとも表現出来るだろう。 これもどちらを取るかは、まさに聴く者次第であると言って良い。 甲乙付け難い、とはこのことを指すのだと思う。 ★個人的チョイス 貴方は実際のコンサートに行かれたことがあるだろうか? そして、その際は出来るだけ良い席で聴かれたのだろうか? 実際のコンサートはオーディオの世界とは異なる部分が多々あるかも知れぬ。 そう言う体験を踏まえて(語弊を恐れずに言うならば)よりリアルな音を届けてくれるのは1500であると 思う(コンサート経験が大変豊富な”photobauhaus”さんのチョイスには大いに賛成!)。 適度な混濁感や生々しさ、程ほどのレンジ感やバランス・・・1500の醸し出す音はまさにその類のもの に感じられるのだ。 但し、デノン特有の重さ故、ステーキを毎日食したような飽食感を時として感じるのも事実。 一方、8004は非常に情報量の多い、見通しの良い音である。 そのレンジ感は万人にハイファイな音作りを訴求するものだと言えよう。 デノン程の重量感はないにしても、過不足は全く無く、これはこれでとても良い音だろう。 非常に安定した、音場感豊かな印象なのだ。 ただ、個人的にはこうした情報量よりはリアリティと量感を取りたい。 その理由は、私自身のコンサートにおける体感音に基づくものだから、としか言いようがない。 以上のように、1500と8004の音はその傾向がかなり異なる。 そして、それはまさに甲乙付け難いものだ。 個人的には1500の音を選択したいとは思うが、それはあくまでも私の主観的なものである。 後は、貴方自身の耳で聴いて頂きたいと思う。
我が家のサブシステムの一つである「D-ME33(デノン製)」の調子がイマイチである。
否、厳密に言えばそうではない。 動作がシビアである、と訂正しよう。 この製品には音響メーカーらしいこだわりが随所に見られる。 例をあげれば・・・ ★豪華な筐体。かっちりした作り。 ★音の良いFM部。 ★同じくMD部。 ★同じくCD部。 ★厳選された音響パーツの投入。 まぁ、これで何もなければまさにベストセラーになることは間違いない。 けれども、実際はそうも行かないらしい。 実は、次のような(如何ともし難い)一面がある。 ★CD読み込みが結構シビア(と言うより)シビア過ぎ!読み込み不可のCD及びCD-Rが続出! ★MDの取り出しが電源オンにしないと不可。 ★MDの挿入も同じ。 ★CDの取り出し、挿入も同じ。 ★何回やっても使いづらいタイマー。これまでFMの留守録を何回失敗したことか! せっかく音自体はこのような類のコンポにおいては白眉だろうと思われるのだが、肝心の使い勝手がこれではあまりにも残念。 特にCDの読み込みがシビア過ぎるのは本当にツライ。 まさに致命傷だと思う。 購入当初は確かにそのような噂は聞いてはいたが、まさかこれ程のシビアさだとは思いもしなかった。 しばらくは我慢して使い続けてはみたものの、遂に私自身の堪忍袋の緒が切れた次第(苦笑)。 そう言う訳で、本機は寝室のMD専用機に”格下げ”された。 繰り返すが、うまく鳴ったときの音は格別なのだけれども・・・。 しかしながら、MD専用機として使い始めてから嬉しい発見があった。 それはMDの読み込み精度の高さである。 つまり、一旦MDを挿入してからトラックを送った場合、オンキョー製品ではなかなか目指す部分にすぐには行かない。 けれども、デノン機では殆ど一発で該当部分に飛べる。 う~ん、これは惜しい。 オンキョー機は圧倒的なシェアを持っているようだ。 確かに使いやすいし、デザインも垢抜けている。 けれども、デノン機のような高級感はさほど感じられないし、何よりCD部の”構造的欠陥”が気になる。 それもあって、デノン機を購入したいきさつがあったのだが・・・。 ちなみに、本機以降はこのようなコンポは買っていない。 オーディオは色々難しい部分がある趣味なのは分かっているつもりではあるが、所詮このようなコンポに期待は出来ないのだろうか。 別に過剰な期待等はしていないと思うのだが。 ![]()
以前の記事で”特製SPケーブルインシュレーター”にフェルトによる改良を施した旨を書いた。
けれども、その効果についてはイマイチの印象を持った。 つまり・・・ 確かにSNが改善され、低音も出るようになった。 反面、音数が減って、高域が抑えられた様な感じ。 元気のない、何か窮屈な少々曇った様な音。 どことなくデッドな音。 まぁ、文字にすればこのようになるだろうか。 やはり、行き過ぎた制振(特に布系)は音の生気をスポイルするのかも知れない。 色々考えた結果(SPスタンド上のフェルトはそれで良いと思うので)ここは一念発起してインシュレーターを自作することにした。 幸い、材料はこの前ボツになった”koji4432”さんからの貰い物の木製クリップがあるので、それを使わせて頂くことに決定。 早速、工作に入る。 まず、クリップを分解する。 ![]() インシュレーター1個あたり3枚の板を使用するので3枚ワンセットにして、”芯棒”として手持ちのアイテムの中から”プラ棒”を用意する。 ![]() 3枚の板を”芯棒”を通じて交互に接着する。 ![]() 次に接合部分に木工ボンドを盛り付けて完成。 後は乾燥をまつ。 ![]() う~ん、お手軽ではあるが結構いい感じに出来上がった。 このようなインシュレーターは非磁性体で軽いモノがいいらしい。 ![]() そして、早速試聴中である。 音のインプレ等はもう少しお待ち頂きたい。 尚、定期巡回先の”afutura”氏の自作インシュレーターはこのような感じである。 この方は相当なツワモノであるが、その完成度と数量に思わず唸ってしまった私であった。 さて、新たなケーブルインシュレーターの効果の程は如何に!
SPケーブルを浮かした結果、思いの外大きな効果があったことは以前お伝えした通りである。
あれから数ヶ月。 更に良いものに改良したいと言う熱意は”ず~っと”あった(笑)。 要するに、材質は所謂”磁性体”でなく、且つなるべく軽いモノが良いとの噂。 まぁ、私は文系の人間なので難しいことはサッパリ分からないので、素人的思考で「電気を通さない物質でいいのではないか」と言う路線で行くことにした。 ![]() まず、以前のオフ会で”koji4432”氏から頂いた某100円ショップの木製クリップ。 今回はコレを使おうと考えたのだが、どうしても小さ過ぎて駄目な模様・・・残念! 仕方がないので、従来の”特製インシュレーター”に改良を施すことにした。 これまでは金属の部分丸出しで、SPケーブルもそのまま接触させていた。 これでは”非(反)磁性体”ではない(笑)。 そこで、いつもの「3M製両面テープ」のご登場。 これをケーブルの当たる場所に全て貼り付け、”絶縁体”として作用させようと言う訳。 ![]() 早速、改良を施し、試聴してみる。 う~ん、音は少し良くなったような気がする(重心が下がり、音圧がやや上がったか)が、ゴム&プラ系の材質のせいか、音が少々粗めに思える。 直感的に「もう少し・・・」と感じてしまった。 ふと、ここで新しいアイディアが頭に浮かんだ。 「そうだ、フェルトを使ってみてはどうだろう?」 早速、近所のホームセンターに向かった私であった。 ![]() 今度はフェルトを同様に貼り付けてみる。 モコモコして作業自体はちょっとばかり困難。 それでも30分後には完了。 ![]() 早速、試聴してみる。 「おお!!これはイイ。」 思わず、唸ってしまった私(笑)。 音の焦点があって来た感じ、とでも言おうか。 先程と同じく、重心が下がって音圧がやや上がった印象だが、何より音のまとまりが感じられる。 フルレンジっぽい鳴り方とでも表現出来ようか。 この効果に勢いを得た私は、一念発起してSPスタンド上の”4つの制振シート”も材質の交換を行うことにした。 つまり、「3M製ゴムテープ」から「フェルト」に貼り替える訳だ。 スタンドの四隅に1センチ角のフェルトを貼る。 そして、前方の2枚だけには両面テープを貼り、SPを固定する。 ![]() 作業完了後、早速、試聴。 う~ん、今度は先程のような劇的変化は認められない。 但し、まだ音が馴染んでいないような印象だったので、少なくとも数日のエージングが必要だと判断した。 けれども、SPとスタンドの間にはゴム系の材料より少なくともフェルトの方が良いはずだ。 そう言う意味で、今後の音の変化が楽しみではある。 やっぱり、SPケーブルを浮かす方法は効果が大きい。 勿論、SP自体に対する様々な対処も。 今回の件は上記の様に、まだ音が馴染んでいない印象なのでこのままの状態で暫く聴き込んでみたい。 < 前のページ次のページ >
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