今日は鹿児島市内より遠路、”koji4432”さん(以下”氏”)がいらっしゃった。
この5月に我がサークル「HaN」の3人で氏のお宅を訪問させて頂いたのだが、今度はあちらからお越しになった訳だ。 こう言った相互訪問は趣味の世界ならではの醍醐味だと言える。 さて、我が家は昨年末に一度聴いて頂いている。 従って、今回の趣旨はJBL4344&タンノイ・スターリング使いのH氏、ダイヤトーンフルレンジの名器”ロクハン”を操るA氏のそれぞれの音を聴くことであった。 お昼前に当地に着き、そのまま私と昼食をご一緒させて頂いた。 それはさておき、昼間の僅かな時間でも熱心に試聴される氏。 まずはA氏宅で30分ほど、続いてH氏宅にて1時間強の時間を過ごして頂いた。 その後は少しドライブしながら拙宅までお越し下さった。 拙宅では2時間弱だっただろうか。 一通り試聴が終わった後は「ロートレック」にて夕食。 その後、再びA氏宅で全員が集まり、怒涛の試聴&宴会(笑)。 結局、宴がはねたのは午前2時が回っていただろう。 氏はオーディオは勿論だが、音楽そのものにも大変造詣の深い方である。 浅薄な知識を以って大言壮語しようものなら、赤面すること必至であると思われる(笑)。 けれども、そのようなマニアックな側面は柔和な表情のどこにも見当たらない。 言ってみれば、非常に不思議な方なのだ。 私たち3人も、それぞれに個性があろうが、氏のような個性もなかなか素晴らしいと思う。 さて、氏に我々の音はどのように聴こえたのであろうか。 氏のお言葉をお借りして、少しだけ(備忘録的に)記しておきたい。 H氏の音: 「(TANNOYは)音場はスピーカバッフルに面イチに展開し,そこから前に出るタイプで,定位はややソフト,音のレンジは上下端をやさしく丸め,音色は非常にカラフルで,全体的には非常に聴きやすい音でした。 黄金の組み合わせと言われるUESUGIが後ろを固めているだけに,オーソドックスな鳴らし方,王道と言えるかもしれません。」 「JBLではいろいろなジャンルを,いろいろなフォーマットで聴かせて頂きました。音場はTANNOYと近い印象,ただJBLは量感、質感で大変余裕があります。」 「最後の方では僕自身夢中になっているジャンル:合唱を、贅沢にもレコードで聴かせて下さいました。女子大学の女声合唱団で、もう30年以上も前の録音でしたが、清楚、清純といった言葉が似つかわしい爽やかな声で再生されました。情感たっぷりで、まるでホールで聴いているような錯覚がありました(個人的にはこのレコードがHさんのキラー・ソフトだと確信)。」 「小さいお子さんがいらっしゃるということで、各所にご苦労の跡が見られ、カット&トライのエピソードをお聞きしました。今回はわずか2時間でしたので、突っ込んだ感想は書けませんでしたが、また次の機会を楽しみにしたいと思います。」 A氏の音: 「さて、音ですが、HaNの皆さんが口をそろえて言われるように非常にフシギな音です。 最初はピンとこないけれど、聴いて行くと徐々に良くなるという・・・ 確かにフルレンジ一発らしい音ですよ。 レンジは狭いが、聴感上は十分で、良い意味でNHKのFMラジオのような素直な音。 また、Aさん宅の音の特徴としては、後面からスピーカの距離が十分に取れているため、空間表現に長けている点、ソフト(音楽のジャンル)によって音の雰囲気がガラリと変わる点でしょうか。 この夜はこのシステムの音なしてはありえなかったのだろうと思います。 本当にオーディオって何なんだろうと思わせる音でした。」 「マニアのみなさんには、椅子をスタンドとしていることなど、マニア的には口や手を出したくなる点はあるでしょうが、そこは絶妙なバランスの上にあるのですよ、きっと。」 拙宅の音: 氏のコメントは誠に残念だが割愛させて頂く(苦笑)。 何故なら、とても一種気恥ずかしいからである。 ただ、私自身もある程度の音の充実は感じていたので、氏からお褒めのお言葉を頂戴し、まるで小学生のように嬉しかったことだけはお伝えしておこう(笑)。 更に、今回は氏の映像ライブラリーの一端を見せて頂いた。 ”薬師丸ひろ子”や”ちあきなおみ”等のなかなか見ごたえのある綺麗な画像であった。 その世界はオーディオに負けず劣らずディープで、映像の世界に対する氏の限りない愛情と深いこだわりを感じることが出来た。 その意味で大変有意義なひとときであったと思う。 明朝は再び鹿児島市内へとトンボ返りとのこと。 強行軍ながらも宴会まで快く出席して下さった氏にこの場を借りてお礼申し上げたい。 お蔭様で、3者3様、別な視点で勉強になったことと思う。 この経験を糧に、更にオーディオ趣味を深めていけたら最高だろう。 最後に、忙しい中、日程を調整して下さったメンバーのお二人にも感謝の意を記して本稿を終わりたいと思う。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
オーディオは楽しい。
一人で楽しむのも良いが、同好の士と一緒に楽しむのも又楽しい。 さて、昨日は「HaN」の3人で鹿児島市内の二人のマニア宅を訪問させて頂いた。 ★”koji4432”さん宅 昨年8月に初めてお邪魔させて頂いて以来約8ヶ月ぶり2度目である。 広々としたリビング中央に「ルーメンホワイト」が鎮座している様は見るからに清々しい。 駆動するのは、いつものコニサーのプリにグラスマスターのペア、アナログはアマゾン&コニサー、SACDPはSCD-1+dcsと言うツワモノ達である。 ライブな洋間でクラシックを中心に試聴開始。 今回は数時間にわたって沢山の音楽を聴かせて頂いた。 私自身、前回よりは遥かにリラックスして試聴出来たのではないかと思う。 CDは勿論だが、相変わらずアナログの音が一際素晴らしい。 氏の言によれば、現在は低域が出る方向に調整してあるとのこと。 成る程、従来の繊細かつ自然な音場空間に力感が加わって、音にますます磨きがかかっていたように感じられた。 ![]() 「HaN」のお二人もシステムの構成や音は勿論、氏の真摯な姿勢に感心されていたようだった。 私も素晴らしい音楽を十二分に堪能させて頂いたのは言うまでも無い。 ★”panerai”さん宅 午後から同じ市内の”panerai”さんが合流され、暫しの試聴の後、氏のお宅にもお伺いすることになった。 クルマで10分程度であろうか、こんな近距離にお二人のようなマニアがいらっしゃるとは! さて、こちらのリスニングルームは縦長の10畳ほどのデッドな部屋。 しかしながら、反射音等が良くコントロールされた様はさながら無響室かスタジオを連想させる。 システムは「4344Mk2」を中心としたものと「サファイア(ディナウディオ製)」を中心としたものの2つ。 いずれもフロアー型SPなので大掛かりなものを予想しがちだが、ソースはSACDとCDのみなのでいたってシンプル。 前者はマッキンのペア(パワーはモノラル)とワディアのSACDPで構成。 後者はシャープの1ビットデジタルアンプにオンキョーのCDP改と言う組み合わせ。 ![]() 氏のお宅は今回初めて訪問させて頂いた訳だが、「4344」のシステムを一言で表現するならば”塊感溢れる音”だろうか。 陳腐な表現で恐縮だが、パワフル且つ凄まじい情報量である。 分厚く躍動する低域を核に、実に制動の効いた音が部屋全体に響き渡る。 さながら、音のシャワーを浴びているようだ。 しかしながら、その音は全く不快ではない、すっと抜ける音なのだ。 う~ん、これは素晴らしい! 力で捻じ伏せられる、この快感!! 一方、「サファイア」の方は「4344」とは対照的な色気溢れる音であった。 そこにはパワフルさとか制動とかの文字は無く、ひたすら自然で柔らかい音が奏でられていた。 氏はこの両方の音を自在に操っていらっしゃる訳だ。 まさに”両刀使い”と言う言葉がピッタリ! 私たちはここでも数時間、ただただ聴き入ったのであった。 ”koji4432”さんの言を借りれば、お二人の音は「静(kojiさん)」と「動(paneraiさん)」であるとのことだ。 なるほど、それは言い得て妙だと思う。 音は人を表す・・・まさにその通りである。 良い音を求めて、ひたすら真摯に追求されるお二人。 このような素晴らしい方々にはそうそうお会い出来るものではないと思う。 今回、私たちは大きな刺激を頂いたのは言うまでも無い。 これからのお二人の更なる前進を祈りつつ帰途に着いた。 このような機会をもたらしてくれたインターネットの世界って、やっぱり素晴らしい。 今回の幸運に対し、謙虚に感謝したいと思う。 訪問させて頂いたお二人には心から感謝の意を表したいと思う。 同時に「HaN」のお二人にも「お疲れ様でした、これからも頑張りましょう!」と申し上げて本稿を終わりたい。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
我がオーディオサークル「HaN」の一員であるH氏は「Z3」のオーナーでもある。
「Z3」とは言わずと知れたBMWのカブリオレである。 このクルマは、少し前の映画「007シリーズ」の中で”ボンドカー”として使われたことがあるので、ご存知の方も多いかと思う。 話が前後して恐縮だが、この新年に氏の「Z3」を運転させて頂く機会があったので備忘録として記しておきたい。 氏の「Z3」はボディカラーは黒。 幌は赤(!)。 エンジンは所謂”スモール・シックス(排気量2300ccの直列6気筒エンジン)”である。 年明け早々、氏からメールが届いた。 「ウチのZ3を試乗しませんか。そちらの意見を聞きたいのですよ。」 氏のこのような魅力溢れる提案に、一も二もなく承諾した私。 「Z3」・・・その風貌から、ある程度の予想は付いていたが、やはり自身で運転してそれを確かめたかったと言うのが正直なところであった。 ドイツ車、BMWの、それもカブリオレ。 ボディの剛性感は勿論、ステアリングフィールやエンジンフィール、サスペンションの具合等、チェックしたい部分は枚挙に暇がない程(笑)。 氏の個体は新車ではないものの走行距離が1万キロちょっとの、まさにミントコンディションである。 試乗させて頂いたコースは海岸沿いの緩やかな道路で時間としては30分程度か。 当日は少しばかり肌寒くはあったものの、とにかく真っ青な空が印象的な快晴でオープンで走るには絶好の天気であった。 海に太陽の光がキラキラと反射してとても素晴らしい眺めであったことも付け加えておこう。 マニュアルモード付きの5ATの「D」モードに入れて、早速発進する。 径がやや小さいけれども、少々重めのステアリングが印象的だ。 それは決して神経質な位クイックではなく、あくまでも必要にして十分なBMWの流儀であろう。 勿論、フランス車のそれとは大きく異なり剛性感とスムーズさを運転する側に伝えるもの。 同時に道路のインフォメーションを的確に教えてくれることは言うまでもない。 ボディは堅牢そのもので、カブリオレの様な開口部の大きいクルマにもかかわらず、実に快適。 それはフランス車やイタリア車とはまだまだ大きく異なる部分だろう。 それもボディ剛性のみ秀でている訳ではなく、クルマ全体のバランスが非常に良いのだ。 乗り始めた瞬間にその美点は大いに乗り手に訴求して来る。 「人馬一体」とはこのことか。 スタートしてものの1分で大きく頷く私。 いや、頷かされる(笑)。 それはさながらドイツ車の歴史の重みを思い知る様だ。 一方、サスペンションはさすがにコストがかかっていることが瞬時に分かる。 一言で言えば、良い仕事をしている、と言うべきか。 重心が低く、且つフラットである。 とにかく、バタバタ暴れる感じが皆無なのだ。 私は最新のプジョーである「308」にも試乗したことがあるが、あの乗り心地を更に推し進めた感じと表現したら良いだろうか。 「308」も足回りにかなりコストがかかっているらしいが、流石はBMW、「308」よりも遥かに先んじて高次元の乗り味を実現していたのだ。 感覚としては”ショックをうまくいなす”と言うのではない。 しっかり受け止め、サスペンション自体で減衰させる印象なのだ。 まぁ、ここ辺りのノウハウはBMWやメルセデスにまだまだ一日の長があるように思えた。 BMWの持ち味は、やはりエンジンだろう。 ”スモール・シックス”は6気筒ならではの感触と美音を響かせて、ドライバーを快楽の境地に誘ってくれる。 それはアルファの様な高音ではなく、心地よい低音系だ。 そして特筆すべきは実に適度な音量で室内を満たしてくれる点。 お陰で運転中の会話に苦労することは全くない。 シルキーなエンジンと言うのはこういうモノを指すのだろう。 トルクも結構あり、比較的重いボディをいとも簡単に引っ張ってくれる。 それは雑誌等で見かける”シュルシュル”と言う加速ではない。 必要なときにはいつでも”ドンッ”と思い切りGを感じるくらいのものなのだ。 「ああ、これは紛れもないドイツ車だなぁ」と感じる瞬間だ。 乗る側はこのような運動性能の余裕があるからこそ、逆にゆったりと運転自体を楽しむことになるであろう。 実際、オーナーのH氏も同様のことを仰っていた。 室内は適度にタイトでBMW流の哲学を感じる。 着座姿勢は低く、地面に対する接地感もよりダイレクトで、これなら運転に没頭出来るだろう。 革製のシートもドイツ車の流儀に従ったもので、さほど大きくはないものの身体をしっかりサポートし、スパルタンな印象を一層盛り上げてくれる。 又、造作は適度にシンプルで、同社の美学を見事に反映したものだ。 それは人によっては狭さを感じるかも知れないが、運転者とクルマとのインターフェースを最重要視する同社らしいものだ。 同時にルーミーなインテリアが印象的な最近のプジョーのトレンドとも全く異なることも認識させられるが、スポーツを前面に標榜するBMWならではの”その気”にさせる雰囲気が横溢しているのも確かで、ここまで来ると後はオーナーの嗜好次第であろう。 人間の五感をフルに使いながら、心行くまで運転の楽しさを享受する・・・それはまさにBMWが言うところの”駆け抜ける喜び”なのだと思う。 「Z3」はある意味、見られる為のクルマだと思う。 乗っている側にしても上記の如く酔いしれてしまう位なのだが、傍から見ていても素晴らしいであろうことは想像に難くない。 BMWは”伊達”を演出してくれる数少ないクルマであろうが、それは同社ならではの美学と高度な技術が融合した成果によるものであることは間違いない。 同時に、いたずらに高価であまりにも高性能をひけらかす様なクルマたちとは明らかに一線を画す存在だとも思う。 ただ、こう言うクルマは乗る人間を選ぶだろう。 その点、H氏は非常に自然体でこのクルマと付き合っていらっしゃる。 この”自然体”こそがこの様なクルマを所有する人間にこそ求められるものだと思う。 言うは易し、行なうは難し。 私は思う。 「Z3」をあたかもツイードのジャケットを羽織るが如く、さり気なく乗りこなす。 イメージとしては「ポール・スチュアート」辺りだろうか。 ツイードは冬の素材だが、一年を通してこの感覚で乗りたい。 それはリネンや麻のジャケットでは駄目なのではないか、と思うのだ(笑)。 勿論、個人の嗜好の自由なので私が云々することではないが、行き過ぎたカッコ良さを追求する様な人間ではかえって滑稽に見えてしまうに違いない。 多忙且つ責任の重い毎日をお過ごしのH氏。 過酷な毎日から唯一解放されるひとときに「Z3」は欠くことの出来ない存在だろう。 オーディオも確かにいいかも知れない。 けれども、自己を完全に解き放つことが出来る瞬間はやはり屋外、それも明るい太陽の下だと思うのだ。 「Z3」のある素敵な生活。 試乗させて頂いたH氏に心から感謝するとともに、氏の素晴らしいクルマ趣味に拍手を送りたい。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
我がオーディオサークル「HaN」の課題として”マイルス山”登山がある。
これは2人のメンバー、即ちH氏とA氏がマイルス・デイヴィスのアルバムを全て聴く、と言うものだ。 そう、マイルスの作品群を山に見立てて、全作品を深く味わっていくのだ。 この偉大な音楽家にそのように対する行為は、まさに険しい山に登っていく行為に酷似していると思う。 聴く方もいい加減な気持ちでは済まされないだろうし、体力的、気力的にも相当なものが必要だろう。 幸い(笑)、私もこの課題のメンバーには入っていない。 けれども、かく言う私もマイルスの音楽を全てにわたって理解しているとは到底言い難い。 確かに取っ付き易いアルバムはある。 プレスティッジ4部作は勿論、CBS移籍直後の名作の数々は耳に馴染みやすいかも知れない。 けれども、60年代後半あたりから混迷を深めるように思われる。 私もまともに聴けるのは、せいぜい「いつか王子様が」までなのだ。 マイルスは時代時代の最先端の音楽を具現化していった人物だと思う。 そして、楽団の長としてメンバーを随時入れ替えながら、その表現と音楽の幅を広げていった。 彼のそのような行為は彼自身の当然の欲求であっただろうし、メンバー達のそれに応える為の苦労は大変なものがあったことは想像に難くない。 彼らの音楽と真剣に対峙するとき、聴く側はどうしても上記の様な一種哲学的な困難さに直面せざるを得ない。 要するに、難解な一面がマイルスの音楽には存在する訳だ。 それは単なるモダンジャズの範疇を超えた、知的芸術の範疇へとつながるべきものだと思う。 H氏とA氏の”マイルス山”登山は現在、頓挫しているようだ。 真剣に耳を傾けるには多大なエネルギーが必要である以上、無理のないことだ。 少しずつ、マイルスの世界を窮めて頂きたいものだ。 そして、その成果を私に分かり易く咀嚼して教示して下されば、と思う。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
人間は非常に勝手な生き物である。
自分が関心がない物には対して、例え相手が一生懸命に尽くしてくれても殆ど覚えていない。 そのくせに、一旦興味を持ち出すと(以前のことは忘れ去って)執拗に情報を求めたがる(笑)。 それは何を隠そう、私のことである。 実は、昨年秋辺りからアナログ熱が少しずつ高まって来ていた。 要するにアナログプレーヤーでのレコード再生をやってみたくなったのだ。 思えば、アナログをやらなくなって何年経つだろうか。 学生時代にトリオ(現ケンウッド)の「KP-800」と言うプレーヤーを使用していた。 まぁまぁの製品だった。 当時、ブルーノートやプレスティッジ、リヴァーサイドの再販モノが多数出た頃で、一連の重量盤プレスをかけては喜んでいたものだ。 けれども、82年のCDの登場は衝撃的だった。 無音から突如として広大なダイナミックレンジの音が立ち上がる、あの感覚。 まだまだ若かった私は本当のレコードの楽しみ方を知らなかったのだ。 換言すれば、スクラッチノイズの向こうにある、本当の音楽を理解出来なかったと言える。 あの頃、買い漁った多数のレコードはその殆どを売り払ってしまった。 そして、僅かながら実兄の所に残存するのみである。 実に勿体無いことをしたものである。 しかしながら、神は何たる偶然を私に与えたことだろうか! 約25年の歳月を経て、私にアナログに触れるチャンスが訪れたのである。 それはオーディオサークル「HaN」を通じてであった。 この集まりが成立した背景は一見、偶然そのものの様であるが、多分に必然っぽい気がするのは私だけではあるまい。 私がアナログへ回帰する意志を持ちつつある現在、時を同じくして他のメンバー二人が私をアナログの世界に引っ張り込もうと躍起になっていたのである(笑)。 そして本日、H氏宅で行われた例会(数えて16回目)に於いて、私は初めてアナログの世界の深遠さに触れたのであった。 H氏のシステムについて今更言及しない。 ただ、氏はアナログプレーヤーを2台お持ちである。 1台は「ノッティンガム・インタースペース」。 もう1台は「ガラード301」。 両機とも言わずと知れた名機である。 何も知らない私は、何故氏がこの2台を併用しているのかさっぱり理解出来なかった。 一方、「HaN」結成後1年以上にわたり氏は私にアナログの素晴らしさを何とかして伝えようと一生懸命だったのだ。 けれども、無知な私は両機の本当の良さを全く理解していなかった。 それはあたかも”ひらがな”が読めない幼児の如くに・・・。 しかしながら、恐らく大きな運命の渦が私たち3人の周囲に巻き起こっていたのかも知れない。 忽然として、私は少し前からアナログの意義を悟ったのだ。 そして、今日の例会において”雷に打たれた”かの如くその深遠且つ素晴らしき世界に目覚めたのである。 音楽は”非接触”では駄目だ。 やはり”接触”のプロセスが無ければならない、と! そう、”接触”する世界には”愛”が存在するのだ。 アナログの世界には、音楽に対する限りない”愛”があることを今更ながら認識したのであった。 針が音溝をトレースする・・・何と素敵な行為なのだろうか。 音楽を聴く必然性を垣間見たような気がしたのは言うまでもない。 そのようなことを考えつつ、氏の2つのプレーヤーに耳を傾ける。 頭の中は澄み切り、久しぶりに謙虚に音楽を受け入れる態勢が出来ていた。 嘗てはスクラッチノイズが気になって仕方が無かった私は・・・・・もはや存在しない。 その彼方で優雅に奏でられる音楽にひたすら没頭するのみ。 「ノッティンガム」は低トルクと現代的な構造を以て音楽を実在感たっぷりに鳴らす。 一目で英国製と主張するグリーンの筐体はなかなかの雰囲気だ。 そのしっとりとした音と豊富な情報量はCDではなかなか得難いものだろう。 又、トーンアームが2本取り付けてあり、ソースによって使い分けられているのも頷ける。 70年代以降の録音にはまさにうってつけのプレーヤーだと思った。 同時に、「HaN」結成当初にこの音を聴かせて頂いた時、それまでのアナログの概念が完全に覆されたことを鮮やかに思い出したことも付け加えておこう。 一方、「ガラード301」はどうか。 上記でも触れたように、H氏宅でのこのプレーヤーの存在意義を私は全く理解していなかった。 けれども、その意義を今日初めて、しかも鮮烈に把握したのであった。 ガラードの音は熱い! いや、毛筆の如く”太く、濃い”と表現した方が適切かも知れない。 それは音楽の本質とでも言うべきものだ。 そこでは、ワウフラやSN比その他のオーディオ的スペックは意味がないとさえ思える。 確かに現代的な音ではない。 けれども、それがどうしたと言うのだろう。 目の前で奏でられている音楽は私の心を掴んで離さないのだ! それは非常に強引な力を以て私を吸引するようだ。 換言すれば、ガラードの音が氏のシステム全体を支配しているかの様だった。 驚くべきパワフルさ。 そして、本質的な響き。 50~60年代の一番アナログが輝いていた頃には最高の伴侶だった筈と私も思う。 氏は上記2つのプレーヤーを当然の如く使い分けておいでだった訳だ。 本当にお見事(!)としか言いようがない。 その点、何と私の目は節穴だったことか(笑)。 ここまで間抜けだったら、本当に笑うしかあるまい! 知らないと言うことは、本当に危険なことだ。 この1点だけでも気付いたことは貴重だと思う。 今日の例会は私にとって、一つの転機となったのは間違いない。 それは今すぐどうこうと言う事ではなく、アナログに対するスタンスが180度変ったと言う事なのだ。 私はこれまで、CD中心の試聴を行って来た。 それは決してアナログから逃避していた訳ではないが、若年期のスクラッチノイズ嫌いがあったが故に勝手にアナログ劣位論者に成り下がっていたのかも知れない。 これからは聴く姿勢が大きく変るだろう。 CDシステムは勿論だが、アナログシステムも積極的に聴かせて頂こうと思っている。 勿論、敬虔なる気持ちを以て・・・。 物事には常に必然性があるそうだ。 実際、私もそう思うし、それを裏付ける様なことも多数経験している。 今回の”アナログ回帰”も恐らく必然なのだろうと思う。 その深遠なる世界に、勉強しながら少しずつ対処していきたい。 同時に、このきっかけを与えて下さった「HaN」のお二人、H氏とA氏に心から感謝の意を表したいと思う。 これからの私のオーディオにおける経験及び評価の座標軸の変化が自分でも楽しみである。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
昨夜は「HaN」の忘年会だった。
とにかく大盛り上がりで実に楽しい宴であった。 オーディオのみならず、人生論や恋愛論等、話題は多岐にわたり大変有意義な時間を過ごせたのではないだろうか。 やはり、趣味を同じくする人間同士、酒を飲むのはとても楽しい。 来年も更に盛り上がることと思うが、まずはメンバー3人が健康であることを祈願したい。 今日は15時くらいで何とか仕事が終わったので、久しぶりに我が307を洗ってやった。 外見は汚れが酷かったものの、しっかりボディコーティングを施してあるので、水あらい&タオル掛けだけでピカピカだ。 同時に307のデザインの美しさも再認識した。 ![]() 307よ、今年も良く働いてくれて有難う。 来年も私の良き伴侶として、ともに頑張ろうな! さて、あと数時間で2008年も暮れる。 皆さんの2008年は如何だっただろうか? 2009年は本年以上に実りある年になる様に共に努力精進しようではないか! 皆様、良いお年をお迎え下さい。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
今日、我がオーディオサークル「HaN」の一員であるA氏宅を訪れた。
何故なら、ここ2,3日の彼のシステムの凄い変貌ぶりを耳にしたからだ。 「本当か?」と小さな疑念を抱きつつ、玄関のチャイムを押した。 満面の笑みを浮かべた彼に早速リビングに案内される。 う~ん、いい顔をしている。 経験上、このような表情をした人間は”何か”を掴んでいることを私は知っている。 さては・・・本物か。 とにかく、音を聴かせて頂くことに。 ![]() 最初は彼のおすすめのダイアー・ストレイツ。 ・・・・・・・・・・ 音が出た瞬間、システムのドラスティックな変貌に驚かされた。 「ああ、これは凄い、まさしく凄い変化だ!」 「信じられない。」 「この変り様は何だ!」 「今までの音は何だったんだ・・・。」 様々な言葉が胸中で繰り返された。 そして次から次へとプレイされる音楽は忽ちのうちに私を虜にしたのであった・・・。 「これって、ベールを5枚くらい剥いだ音ですね。」 と、思わずA氏に本音を言ってしまった(笑)。 しかし、彼はその言葉を別に何ら気にすることなく、とにかく嬉しそうな表情を崩さない。 勿論、今回の音の変化にはそれなりの理由がある。 機器のセッティングの変更や新たなケーブルの導入、加えてソニーのCDP「555ESD」の加入等、結構大きなものだ。 しかし、それらを結果としてよい音へ結び付けるのは、何より本人の熱意と努力、そしてセンスだろうと思う。 まぁ、仕掛け人として同じく「HaN」のメンバーであるH氏の存在も大きいが(笑)。 以前とは比較にならない程のダイレクトな音。 同時に密度が大幅に増した音。 特に両SP間の音の凝縮感が凄い。 一方、音圧までも表現するダイヤトーンの「ロクハン」。 良い意味でウエットな奥深い表現までも可能になった彼のシステム。 これならば音楽を片っ端から聴き直したい衝動は抑え切れないだろう。 躍動する音楽を聴く楽しさ。 音楽を良い音で聴ける幸せ。 そして人生の悦び。 A氏の新たな一歩に拍手を送りたい。 ★A氏のブログ「感情遊園地」はこちら! Tags:#オーディオサークル「HaN」
先日、我がオーディオサークル「HaN」の月例会が我が家で開催された。
はやいもので、このサークルも1周年を迎える。 メンバーは結成以来の3人。 毎月、各メンバー宅で開催場所を変えながら、短いながらも非常に濃い試聴のひとときをこの3人で共有する訳だ。 私はさておき、メンバーのお二方はかなり鋭い聴覚とセンスをお持ちである。 従って、ともすれば自分一人の孤独な趣味になりがちなオ-ディオの世界に於いて、自分自身以外の客観的な視点が伺えるのでこうした例会は大変有意義なものになるのは当然と言えよう。 実は最近、我がシステムは大きく変貌を遂げた。 今回の例会を我が家で開催するにあたって「お二人に気付いて頂けるだろうか?」と一抹の不安を抱いていたのも事実。 しかし! それはまさしく”杞憂”であった。 両氏は一聴してその変化を指摘したのだから、恐れ入る(笑)。 彼らの鋭い聴覚は本当に素晴らしいと思う。 さて、前置きが長くなってしまった。 今回の変貌とは何か? それは次の3点によってもたらされたものである。 (1)SPを8センチほど前に移動した。 (2)SPのサランネットを外した。 (3)SPケーブル(バイワイヤリングしている片ch2本)を一定長さ毎に束ねた。 私自身、この3点を行うことで予想以上の効果があったことに大いに驚いた次第。 以前から「SCM12sl」の低域の不足に頭を悩ませていた私が、最終的な対策の一つとして上記の対策を講じたのだが、結果として次のような変化があった。 (1)3割ほど(笑)低域の量感が増した。結果的に低域不足はまずまず解消した。 (2)上記の効果としてこのSP本来のバランスの良さが引き出された。 (3)音の拡散がスムーズ且つ広範囲になった。やはりATCの場合、サランネットは外した方が遥かに良いようだ(苦笑)。 (4)その結果、音像、音場ともに大幅に改善された。まさにステレオフォニック! (5)SPケーブルを束ねた効果ははっきりとは分からないが、束ねることで共振が減少し結果として音の厚みが増したような印象。 そもそも、私はデフォルト仕様を好む人間である。 クルマにおいても手を入れることは好きではない。 同様に(外したときの素っ気無さと娘の悪戯対策もあって)SPは殆どの時間サランネットを付けたまま聴いて来たと言える。 確かにこれまでの姿勢も悪くはなかったのだろうけれども、”モノは試し”的な柔軟さも時には必要なのだ、と言うことを思い知らされた次第である。 実はここ数ヶ月は「SCM40」への移行を画策していた時期であった(苦笑)。 それは「SCM12sl」の限界を知った上での筈だったのだが・・・。 まぁ、それは未熟な私の早合点だった訳だ。 今回の件で私自身、心から反省していることを正直に告白しておこう。 同時に、サークルの素晴らしき同志たちと、私の勝手な趣味を許してくれる愛妻に感謝の気持ちを記したいと思う。 私のオーディオ趣味はようやく少しだけ高い世界に突入したようである(なぁ~んて!)。 これからも謙虚な気持ちを忘れずに努力精進したいと思う。 ああ、音楽のある生活って、本当に素晴らしい! ![]() ★我がオーディオサークル「HaN」のメンバー・・・ ☆H氏のこの日のインプレはこちら。 ☆A氏の記事はこちら。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
オーディオの同好の士であるH氏がつい最近、新たなSACDPを導入された。
買われた品は何とマランツの「SA-7S1」。 そう、同社の栄光のナンバーである”7”が冠されたモデルである。 製品の詳細は上記サイトをご覧頂くとして、先日開催された我がサークルの第10回目のオフ会における試聴の印象を記しておきたい。 ********************************************************* まず、その重厚且つシンプルな外観に魅了される。 それはSONYの「SCD-1」にも勝るとも劣らない存在感&完成度だ。 上品なゴールド仕上げもなかなか高級感があって所有する悦びを十分満たしてくれそうだ。 フロントから伺える分厚いアルミの構造も本当に美しい。 シンプル極まりない外観同様、操作性も本当に良い。 機能美とはこう言うものを指すのだろう。 「これがマランツの美意識だ!」と言う自信が漲った筐体は、まさにコストが十分にかけられたことを雄弁に語っている。 殆どの人が音を聴く前に、まずルックスと操作性で洗脳されてしまうのではないだろうか(笑)。 さて、肝心の音について触れてみたい。 H氏の組み合わせは次のようになっている。 マッキンプリ「C40」 + 同パワー「MC7300」 + JBLSP「4344MK.2」 そう、定番中の定番の組み合わせだと言えるだろう。 氏はアナログをこよなく愛する方であるが、これまでなかなか納得出来るようなCDPが無かったとのこと。 そして少し前のオフ会の場で、私がSACDの素晴らしさを氏に伝えたところ、氏はSACDのアドヴァンテージをたちまちのうちに理解され、熟慮の末、遂に今回の導入となった次第。 まぁ、簡単に言えば私の”悪魔の囁き”にノって頂いた訳だ(苦笑)。 結論から言えば、本当に素晴らしい音である。 と、これで終わってしまっては面白くも何ともないので若干補足させて頂く。 (1)自然且つ誇張の無い音である。 高級機と言うのは、まさにこのような機器を指すのだろう。 目先の表現に囚われない、本質的な表現がそこにある。 その音は経験を積んだ人間には大いに訴求するだろう。 実際に自然界において私たちが耳にする音と本当に違和感が感じられない。 それが例え楽器の音や人の声であってもだ。 このような音はある意味、最初は”そっけない”と感じられるかも知れない。 けれども、聴きこめば聴きこむほどにその良さが分かって来るものだと思う。 私はまず、この点に大いに感銘を受けた。 (2)柔らかく繊細な音である。 レンジは広い。 けれども、これみよがしにデモするような音では全くない。 あるいは緻密なやや硬めの音でもない。 ともすれば高域がきつくなるようなディスクでも本当に柔らかく表現する。 しかもかなりの情報量であるにもかかわらず、だ。 同時にそこにはマランツ独特の美学も感じられる。 それは”華麗”とか”繊細”とかの陳腐な言葉で表されるものではない。 豊富な情報量を軸として繊細さと柔らかさが見事に両立した、素晴らしい音だ。 (3)音場感に優れ、音の芯がしっかり表現される。 まず高級機ならではの前後の広がり感があることを特筆すべきだろう。 弦楽器の配置が手に取るようにイメージされる様は本当に素晴らしい。 又、楽器の直接音と空間に放たれる間接音の違いが明確に描写される事にも驚かされた。 一方、柔らかくもしっかりとした音の芯を表現する様はオーディオ的快感に満ちている。 そしてここ辺のレベルはこの機種しか表現出来ないのではないか、とさえ思えてくる。 音自体は暖色系だが決して緩い訳ではない。 まさに必要にして充分と言う印象だ。 (4)音楽的なSN比に秀でている。 一般的に、オーディオ的なSN比とは物理的なものを指すだろう。 しかし、それは時として不自然な静寂をもたらすようにも思える。 そう、自然界に存在しない静けさに私たちは違和感を覚えるのだ。 その点、このモデルは違う。 物理的なSNを超えたものを感じさせる。 それは確かに一種の空気感であろう。 けれども、演奏の始まる寸前の僅かなざわめきや演奏終了後の余韻等に本機の独壇場を 感じることが出来るのだ。 これはある意味、アナログ的なのかも知れない。 音楽的な余韻を感じることが出来るデジタル機器と言うのは本当に珍しいと思う。 (5)結論 国内高級機器メーカーは勿論、海外製品もひしめく価格帯で、本機は明確な個性を持って いると思う。 それは美しく強固な筐体とシンプルなデザインによる強烈な存在感がまず挙げられる。 一方、非常に誇張の無い、安定感の際立った再生音も指摘されよう。 同時に、アナログ的な側面をも併せ持つ大変玄人好みの製品だと思う。 正直、この価格でここまでの音が出せる、と言うことに心底感銘を受けた。 「SCD-1」が生産中止になっている現在、私なら数ある新品の中から迷わず本機を選択す るだろう。 そう、本機は何より”音楽”を奏でてくれる。 私たちは”音”を聴きたいのではない。 ”音楽”を聴きたいのだ。 本機はこのような”原点”に私たちを連れ戻してくれる程、魅力に満ち満ちた製品だと思う。 良い機器を通じて音楽に耳を傾け人生をより豊かなものにする・・・本機はまさにその行為の 為に存在すると言えよう。 この田舎では本機を試聴することはまず不可能だ。 このような素晴らしいSACDPの導入を決断されたH氏に心から拍手を送りたい。 ![]() Tags:#オーディオサークル「HaN」
去る2月19日、我が家にて”HaN”のオフ会が開催された。
はやいものでこのオフ会も4回目を数える。 我が家のシステムについては、これまでは私自身の記事しかご覧頂けなかった関係上、やや分かり辛い点やご納得頂けない部分もあったかも知れない。 これからは、其々のオフ会での各メンバーのコメント等をご紹介することによって、各人のシステムや音に対する考え方や感じ方を少しでもご理解頂ける様であれば望外の幸せである。 それでは、早速お二人(A氏とH氏)の我がシステムを試聴してのコメントをご紹介したい。 ★A氏のコメント 先日は楽しい時間をありがとうございました! HaN定例会は毎回、ホントに充実しているので時間がすぐに過ぎてしまいますね。。。 danna307さん宅では、遠く深いところにある音の新世界にまたまた導かれてしまいました(^^)オソロシヤ~ danna307さん宅へ着いて、最初に音を聴いたときの印象は「なんか優しくなったな~」というものでした。 前回の印象があまりに強烈だったせいもあるかもしれませんが、パワーの固まりのように 感じられた音が、優しく響いてくるように聴こえました。 ですが、ボリュームを上げると印象は一変、音量を上げていくにつれ暴れん坊(?)な性格が 垣間見えてくるようになり、音のレスポンスがとてもクイックでリニアでシャープに感じられました。 自分がこれまで聴いてきた音は、ボリュームが上がると低音は心地良く体躯に響いてくるのですが、同時に高音のキツい刺さるような音も大きくなり、長時間大音量で聴く気にはなれなかったものですが、そこの部分をdanna307さん宅では感じることなく、心地良さだけが増長されて、どんどん音を大きくパワフルにして聴きたくなりました。 音のレスポンス・・・という部分については実は帰宅後ウチのユニットを鳴らして初めて気が付いたことで、ウチのユニットの音があまりにもパワー感が無く、コーンが振動して空気に音を伝導させる一連の動きがまったりと遅く感じられ、というかコーンが動いても空気に押し戻されているような感じがして、コレはなんともショボい・・・という、落胆というか物足りない気分になり、ハッ!とそのことに気がついたのでした。 ぬぬぅ・・・と思いながら、しかし、しばらく聴いていると、そのパワーが無いなりの動きの中にこそ、ウチのSPの素晴らしさがあるんだよ!と再認識しました。 楽曲の怨念と情念はそこの部分から生み出されているのではないだろうか、と。 まぁ、そこら辺は私の得意な妄想なんでしょうが(*^^*) でも実際、聴き込むにつれ感情移入度が上がり満足感が強くなっていくのです。 そもそも、danna307さんやHさんのシステム・SPとは表現方法が違うのだから、それぞれが違って聴こえるのは当たり前のことなんですよね。 そこを素人の悪い癖か、分かってるつもりなのについつい単純に同じ土俵に上げてあーだこーだ、なんて優劣を付けるがごとく比べてしまってました。 比べるのが悪いわけではない、ただ、自分の感覚をシステム・SPに押しつけるのではなく、 システム・SPの出す音に自分が歩み寄って聴くことができてこそ、ユニットの本質と持ち主の 意図を理解できるわけで。。。 上記のような気持ちになるなんて、最近の私は素直に楽曲を楽しむ、という一番大事な部分を おろそかにしていたかもしれません。 調子こいてた自分を猛省し、初心に還りました(^^;;; でもそのおかげで、danna307さんが求める音の方向性が、ほんのちょっとだけ、入り口くらいのところ?が分かったような気もしましたので、たまには道を踏み外すことも必要なのでしょうか☆ 話を戻して。 danna307さんのユニットの音は、聴く側の耳に経験値を要求してくるような音だと思います。 パワー感が主な印象に残りそうな感じですが、本質は音圧と描写の融合とでも言いましょうか、 いろんな音を聴いてきた人がそれを分かり、ググッと入り込んで聞き分けたくなるような音を出す、 そんなカンジがしました。 そしてあのさりげない佇まいからは全く想像もつかない音を出すという、見た目と音の振り幅の 差の大きさはシステムの魅力をさらに引き立てますね。 クルマで言うと、ハイパワーターボ車でしょうか(^^) ランエボやインプWRXでフル加速したときのような、NAには無い過給パワーで異次元に連れて 行かれる感覚、みたいな、そんな印象でした(*^^*) ★H氏のコメント 最初に演奏されたアンバートンは意表を突かれました。柔らかいふんわりしたボーカルは昨年末の印象とは全く別物。 コルトレーンやポップスを聴いていも、以前のパワフルな印象とは違い、スピーカーが足かせを解かれて軽がると鳴っている様子は聴く側にもリラックスを感じさせてくれました。 しかし、それはあくまでも表面的な変化であって、ATCの本領はクラシックを聴いて分かりました。 バイオリンの鋭いが神経質でない高音と太い胴鳴り、 ボーカルの伸びやかな響き、 オーケストラの緻密な音場感、 そして、圧巻は「法悦の歌」の管楽器の迫力溢れる咆哮でしょう。 また、DVDを視聴するにあたって、システムがコンパクトであることのメリットを大いに感じ入りました。 また、danna307さんの言われる「陰影」の意味は分かりかけてきましたが、「香るような音」とはどんなものか、まだまだ分かりません。 羊の皮を被った狼のような魅力あるシステムだなあと思いました。 2回目の試聴でこんなにも堪能させてもらいましたので、次が楽しみです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 如何だろうか? 聴く人間が違えば、表現する言葉もおのずと違って来る。 お二人のインプレに「おお、そうか」と頷きつつますます今後が楽しみになって来ている自分にふと気付く私である(笑)。 Tags:#オーディオサークル「HaN」
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