■2006/12/17(日) ピンケーブル3種の比較

CDプレーヤー購入に伴い、
3種類のピンケーブルを入手したことは既にお伝えしました


復唱しますと、次の通りです。
★BELDEN(ベルデン)8412+ノイトリックプラグ → 以下「ベルデン」
★MOGAMI(モガミ)2534+CANAREプラグF-09 → 以下「モガミ」
★CANARE(カナレ)4E6S+CANAREプラグF-09 → 以下「カナレ」
程よい時間が経過してまずまずエイジングも進行して来たと判断し、この数日間じっくり比較試聴を行いました。
皆さんの何かのお役に立てればと思い、今回はそのレポートをさせて頂きます。
但し、このレポートはあくまでも我が家のシステムを通じた私個人の主観的なものであることをご承知おき下さい。
(ケーブルはCDP~プリメインアンプ間に使用しております。)

現在の我が家のシステムは次の様な構成です。
★CDP:SONY CDP-555ESD
★AMP:DENON PMA-2000
★SP:ATC SCM12sl

試聴に用いたCDは次の通り。
★ヴァイオリン協奏曲集(モーツァルト):クレーメル(Vn)、アーノンクール指揮VPO(グラモフォン) → 以下「クレーメル」
★ピアノ協奏曲26番、27番(同):内田光子(P)、テイト指揮イギリス室内管(フィリップス) → 以下「内田」
★ピアノ協奏曲24番、17番(同):プレヴィン(P&指揮)VPO(同) → 以下「プレヴィン」
★交響曲第4番(マーラー):バーンスタイン指揮RCO(グラモフォン) → 以下「マーラー」
★ライヴ・イン・パリ:ダイアナ・クラール(ヴァーヴ) → 以下「ライヴ」
★ラッシュ・ライフ:リンダ・ロンシュタット(ワーナー) → 以下「ラッシュ」
★ホワッツ・ニュー:  同   (同) → 以下「ホワッツ」
一昔前の録音のものが中心であることはご勘弁を。
何しろ聴き慣れたCDが一番なものですから(苦笑)。
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(1)それぞれのケーブルに対する私なりの簡単なインプレッションは次の通りです。
★ベルデン~米国製であることを強く意識する音。私がオーディオにどっぷりはまっていた頃の海外製品に共通する音。レンジは聞いていたほど広くはなく、音の鮮度も今ひとつの印象。ただ重心は低く、音場も奥に展開する。
★モガミ~レンジは3種の中で一番広いのは評判通り。ただ、高音域がやや硬め。物理特性の優秀性を感じる音ではあるが楽しんで聴くものではない。あくまでも趣味の音と言う印象。
★カナレ~一番聴き易い音。中高域にしなやかさがありやや湿った音。若干の付帯音を感じるがそれがかえって好ましく思われる。特に弦楽器やピアノ、ヴォーカルものではハッとする生々しさがある。

(2)ソフトによる具体的なレポートは次の通り。
★ベルデン~全般的にやや曇った感じの音。その分、耳に優しいが必要最低限の情報量は届けてくれる。オーディオ雑誌的に言えば「ベールが2枚ほどかかった音」とでも言おうか。しかしながら日本製の2種に比べれば聴き疲れは全くせず、音が両SPの奥方向に構築されるイメージは一番だと思う。まるでアメリカ製のCDPを聴いているような錯覚に陥るほど。試聴したソフトに対しては全く破綻を見せないのは流石と言うべきか。結論から言えば、もう少し音の鮮度が欲しい。今回はCDP、アンプとも日本製だったので相性の点でやや不利だったかも知れない。

★モガミ~ベルデンと比較すると、音の鮮度がかなり上がった印象。レンジは全域に渡ってワイド。音はストレートで装飾的な部分は皆無。反面、物理特性が勝ったような面があり高音が耳に付く場合がある。言わば”高域が立っている”印象がある。試聴ソフトでは「クレーメル」や「プレヴィン」の弦がやや苦しい。綺麗な音場を形成しようとするが、若干硬めの音がSPの存在を認識させてしまう。又、少々ストレート過ぎる点も散見され、音がややデッドに感じられることもある。「ホワッツ」ではややドライな発声に感じられる。個人的にはもう少し湿り気が欲しい。それでもコントラバスの唸る様な音やピアノの鋭いアタック音はなかなか聴かせる。クラシック向きと言う評判もあるが個人的には?の印象。

★カナレ~ベルデンと比較すると、モガミ同様かなり鮮明な音。但し、比較的ゆったりと鳴る傾向があり、しなやかさとあいまってとても聴き易い。恐らく高域がやや丸くなっている為だと思われる。けれどもリアルさはまずまず維持されており実際のコンサートホールのイメージに最も近いと思う。特に「マーラー」のホールトーンの表現は絶品か。又、前述の通り独特の付帯音があるがそれはホールトーン的なものに終始している感じ。このケーブルで聴く音楽は本当に素晴らしく、いつまでも聴いていたい気分にさせられる。弦楽器の重なりや摩擦音、空間に溶けていく余韻、「ライヴ」での人の声のリアルさ・・・支持者が多いのも納得出来る。モガミではきつめに感じた「クレーメル」や「プレヴィン」でも大変しなやかな表現で聴く者を圧倒する。但し、音像はモガミより若干大きめ&漠然としておりキュートな定位感は後退する。ここあたりは好みの問題となろう。音楽のジャンルを一番選ばないのも明らかだと思う。

(3)様々な比較ポイントによる判断(=の場合は左方がやや優勢)
★価格対満足度    カナレ > モガミ > ベルデン
★レンジ感(fレンジ)   モガミ > カナレ > ベルデン
★レンジ感(Dレンジ)  モガミ = カナレ >ベルデン
★しなやかさ  カナレ > ベルデン > モガミ
★聴き易さ  カナレ > ベルデン > モガミ
★リアルさ  カナレ = モガミ > ベルデン
★温度感  カナレ > モガミ = ベルデン
★音像の構築度  ベルデン > モガミ > カナレ 
★音場感  ベルデン > モガミ = カナレ 
★定位感 モガミ > ベルデン = カナレ
★情報量  モガミ > カナレ > ベルデン
★陰影感  カナレ > ベルデン = モガミ 
★物理的な優秀性  モガミ > カナレ = ベルデン
★スピード感  モガミ > ベルデン > カナレ
★適応力の広さ  カナレ > ベルデン > モガミ
★絶対的な満足度  カナレ > モガミ > ベルデン

(4)結論
とまぁ、多分に主観的な文章を綴って来た訳ですが結論としては次のことが言えると思います。
★音と言うのはその人の嗜好は勿論のこと、組み合わせる機器や試聴するソフト、更には部屋の環境までもが関連して総合的に完成されるものであり、その形は個々人によって大いに異なるものである。
★又、その製品同士には所謂”相性”の問題も存在するものと思われる。
★その言う意味においては「これが絶対、これが一番」と言う音は存在しない。
★このような環境で行うケーブルの試聴もあくまでも参考程度にしかならない。けれども、ひとつの判断材料にはなり得る。
★従って、自分の好きな音の傾向をしっかり把握した上で、自分と類似した人間の書いた文章を探すことが肝要となって来る。
・・・・・
・・・・・
結論として、私個人としては「カナレ」が私の好む音に一番一致していたことを報告致します。
これは図らずも多くの方が仰ることと一致しており、その意味で実際の体験を通じてその評判を確認出来た訳で大変有意義であったと思います。
確かに世の中には高価なケーブルが数多く発売されておりますが、個人的には「カナレ」があればそれ以上の製品は不要なのではないか、とまで感じてしまいます。
しかしながら、実際そのような高価な製品も必ず比較試聴してみたいと強く感じた私でありました。

それでは最後に今回の3種のケーブルを簡単に表現して終わりにしたいと思います。
★ベルデン:構築美を感じさせるやや曇ったアメリカ的な音。米国製品で威力を発揮するものと思われる。
★モガミ:物理特性優秀な音。全般的にハイスピード且つ硬め。装飾のないストレートな音。
真摯に音に対峙する必要あり。
★カナレ:潤いのある音。適度なリアルさとレンジ感が両立。聴いていて楽しい。音楽的な音。ソースを選ばない。

結局、選択するのは貴方自身なのです!
皆さんの良きオーディオライフを願ってやみません。
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by danna307 | 2006-12-17 13:44