人気ブログランキング | 話題のタグを見る

■2006/11/25(土) 愛聴盤紹介(7):ビューティフル・ラヴ/ケイコ・リー

今回ご紹介するのはケイコ・リーの「Beautiful Love」です。
発売は1997年6月(発売元:ソニー・ミュージック・エンターテインメント)。
1995年にデビューした彼女の3作目。
ハスキーな声質と独特の声色の低さが彼女の世界だと言えましょう。
彼女は2003年にスウィングジャーナル誌主催の読者人気投票で女性ヴォーカル部門をはじめ主要3部門で1位を獲得し、それ以来2005年まで女性ヴォーカル部門では9年連続で第1位の座を占めています。
但し一部で言われているように彼女の英語の発音は?と感じることも少なからずあるのも事実。
まぁ、これは好き嫌いの問題かも知れません。
そう言った側面がある彼女ではありますが、このアルバムは本当に素晴らしいと賞賛に値するものでしょう。

そして、このアルバムは個人的に彼女のベストではないかと思います。
理由は簡単で、演奏と録音の両方でこの作品が最高だと感じるからです。
■2006/11/25(土) 愛聴盤紹介(7):ビューティフル・ラヴ/ケイコ・リー_e0002472_1562988.jpg

<曲 目>
1.ビューティフル・ラヴ
2.ア・タイム・フォー・ラヴ
3.マイ・ロマンス
4.想い出の夏
5.ユーヴ・チェンジド
6.いそしぎ
7.ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト
8.エンド・オブ・ア・ラヴ・アフェア
9.アイル・ビー・アラウンド
10.ゴー・アウェイ・リトル・ボーイ
11.ラヴ・イズ・オール・ゼア・イズ
12.イフ・イッツ・マジック

まず、演奏ですがゲスト参加のアート・ファーマーが素晴らしい。
冒頭の「1」からその演奏に打ちのめされます(笑)。
曲そのものは大変静かなのですが、彼のトランペットが入って来た途端、スタジオの空気が限りなく透明に変化していくようです。
これはまさにアート・ファーマーのキャリアと才能が成せる業だと言えましょう。
他にも彼は素晴らしい演奏を聴かせてくれますが、やはりこの曲が最高だと思いますね。
個人的には落ち着いた渋いピアノで始まる「2」やゆったりしたリズムが印象的な「6」、ギターのアタック音が大変刺激的な「7」もなかなかの出来を見せます。
アルバムは全体的に寛いだ雰囲気で、「これがジャズだ~!」と言う感じではありません。
けれども、楽曲の良さは勿論、素晴らしい演奏と大変クリヤーな録音が揃った以上、他に何を欲すると言うのでしょう!
したがって、一日の終わりにお酒を飲みながらリラックスしたい時等にとてもしっくり来る作品だと思います。
いずれにしても収録された曲の数々は非常に完成度が高く、思わずため息が出る程です。
ソニーは本当にいい人材を得ましたね!

私はオーディオ好きですからどうしても録音のクオリティにはこだわってしまいます。
したがって、ポピュラーのジャンルとなるとなかなか食指が動くアルバムが少なくなってしまうのですね。
けれどもこのアルバムは本当に気に入っており、今迄何回聴いたか定かではありません。
ジャズはちょっと・・・と思っている貴方に是非聴いて頂きたい、そんなアルバムです。
by danna307 | 2006-11-25 23:22 | Comments(0)